2010年11月15日

町家で仕出し〜西陣・ぎゃらりぃ澤

京町家・風の会主宰の例会におでかけ。
うふふん♪
ご近所におでかけ気分で行けるの[E:happy02]

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黄八丈におろしたての草履をはいて。
宝づくしの刺繍入りです。

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お出かけ先は西陣。
まだ町家のしっとりしたたたずまいが残るエリアです。
おや、このおうちにはバッタリ床机がありますね[E:heart01]

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本日の会場、基礎は築140年以上という町家でギャラリー、カフェをしておられるぎゃらりぃ澤さん。



実はこちら、3年ほど前にお邪魔したことがあります。(→
あまりにりっぱな町家、そしてすてきな室礼に感激しました。
当時、京都に建てる家についてどうしようかあれこれ悩んでいたころでしたので、このお家をみて、「こんな家にしたい!」と思ったものでした。

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玄関をはいると、手入れの行き届いたろうじです。
よい感じ。


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奥の間から、あかるい庭へ視界がぱっとひろがります。
空気はややひんやりですが、それでも戸を開け放っているとすがすがしい気分。
背筋をのばさなきゃ、、、と思えるような。

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奥の間から表をみる。
いろんな作家さんの器など、たくさん展示されていて、おもとめできます。

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玄関の間から格子をとおして表を見ると、これこそ京都のイメージですね。
格子の向こうも町家。
ええ景色やなあ、、、、
ここらはたくさんの織屋さんがかつてあった場所。


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本日はいつもカフェになっている奥の間をつかって、京の仕出し文化について、まさに仕出しをいただきながらお話をうかがいます。


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届きました。本日の仕出しは七本松の魚鶴さん。
(上京区下立売通七本松西入西東町368 TEL(075)-841-7385)





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わ〜い[E:heart01]

味付けはやはり京都らしく薄味で上品。
品数も多くて、ボリュームも十分。

さてさて、私は「出前」と「仕出し」の違いがわからなかったのですが、皆様はご存じでしょうか?
出前は食堂があって、そこのメニューを配達してもらうこと。
一方仕出し屋さんは食堂スペースがありません。調理場だけです。

こんな仕出し屋さんは、私の育った実家の周辺ではついぞ覚えがありません。

ところが京都では少なくなったとはいえ、それでもお町内に一軒や二軒は仕出し屋さんがあるとか。
私が今住んでいるあたりにも一軒みつけましたわ。

京都では昔から職住一致のお商家が多く、奥さんも当然家内労働にいそしんでいたわけで、なかなかご飯をつくる時間的余裕がない、、、なので「今日は忙しかったから、仕出しでもとろか」というのはごく当たり前のことだったとか。
一方江戸は、外で働く職人さんの町なので、おかみさんたちはお弁当、夕食を自前でつくるので仕出しはあまり発達しなかったとか。


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また私たちの感覚では、お客さんが来たら手作り料理でもてなすのが普通かな?なんですが、京都ではよほどしたしくならないと手料理をふるまう、ということはないんですって。
そう、お客さんにも仕出し。
これだけたくさんの材料をそろえて、自分で料理して、、、ということを考えると、仕出しを使う方が時間的にもお値段的にもたしかに合理的かもしれません。

ただし、これはそれを理解してくれる人にやらないと、「あの家では客に手料理を食べさせず、お手軽に出前ですませた。」なんて文句をいわれるかも。
ディープ京都文化を体得するのはむつかしいわ。

仕出し屋さんはおなじみさんになると、今日はおつくりだけお願い、とか、ご飯はじぶんとこで炊くからおかずだけお願いとか、いろいろ融通がきくようです。
考えてみると、これは働く主婦にとってはとても便利なシステム。
むふふ、、、これは利用しない手はありませんね。





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おいしい仕出しでお腹いっぱいになったとは、澤さんところでいれていただいたおいしいコーヒーをいただきながら、仕出しのこと、京文化のこと(たとえば、京のぶぶづけは本当か?など)などよもやま話を。
今回もガイドブックには書かれていない京都人の生活について楽しくお勉強させていただく。

またここでも、初対面の方に共通の知人がいることが判明しびっくり!!
(京都はこの手のことがおこりやすい!?)


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こちらはごいっしょさせていただいたぽん様のトレーナージャケットなんです。
玉葱工房のもの。
歌川国芳の、あの化け猫の子分猫ぢゃありませんか!(参照
すてき[E:lovely]
こんなゆるい、おまぬけな化け猫なら許す!



さて、お話も尽きてそろそろおひらきに、、、となりまして、
「あ〜、今日はよくしゃべって疲れたし、晩ご飯作る意欲がわかないな〜。」と言いましたら、みなさん、すかさず
「じゃあ、仕出しでもとったら〜?」!![E:coldsweats02]

オチがつきましたところで、今日はオシマイ。
posted by しぇる at 22:49| Comment(10) | TrackBack(1) | 町家ウォッチング | 更新情報をチェックする

2008年11月14日

NHKハイビジョン特集「杉本家 歳中覚の日々〜京の町家200年のレシピ」

NHKハイビジョン特集「杉本家 歳中覚の日々〜京の町家200年のレシピ」ご覧になられましたか〜?[E:happy01]

何回も再放送されている(地上波はまだかな?)ので、ご覧になる機会もあると思います。

杉本家といえば、京町家好きでこのお宅を知らない人はいないと思いますが、京都の町家の中でも最大級のりっぱなお家で平成2年に京都市指定有形文化財に指定されています。



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この写真は今年五月、綾小路通りを通りかかった時に撮ったもの。

かつては呉服を商っており、大勢の奉公人をかかえていた江戸時代からの大きな商家です。

江戸時代に、家での年中行事や日々の食事のきまりなどをしるした、和綴じの「歳中覚(さいちゅうおぼえ)」に即して今も生活する杉本家の人々(9代目当主夫婦と次女の節子さん、三女の歌子さん)

「歳中覚」に貫かれている精神は、質素倹約(しまつ、というやつですね)。贅沢は身にも心にも毒である、というポリシー。

食事も奉公人も主も朝夕はご飯と漬け物だけ。

1のつく日には魚がつく、8のつく日にはなにそれがつく、おせちのごまめは2匹、数の子は5きれ、というようなすごく細々したことまで記載されているのです。

質素だけれども、季節の野菜、土地の食物を上手に取り入れてきたといいます。

もちろん、現代の生活ですから、現代風の食事も供されているはずですが、節目節目の年中行事では「歳中覚」にのとった食事をこしらえてはります。

大きなお家で、分限者であったはずですが、この精神にのとって、家の作りも、しつらいもむしろ質素ですが、それゆえにかえってすがすがしい感じです。



印象に残ったのは、町家のりっぱなおくどさんのある走り庭の台所が現役で使われているところ。

火はおくどさんでなくごく普通のガスコンロを使われていますが、季節季節の料理を旧家らしい年季の入った鍋で母娘が仲良く手分けして作られています。

おだしもちゃんと鰹節と昆布でとって、決して粉末ダシの素なんか出てきません。

胡麻あえも胡麻を胡麻煎り器で煎って、すり鉢ですりつぶしてこしらえてはります。

昔ながらの丁寧な台所作業です。私の母の世代まではふつうにやっていたことですが、自分の迅速だけがとりえの料理をちょっと反省。

漬け物も、当主夫人が大きな樽を毎年だしてきて、ご自分で糠を調整して1年分の樽一杯の大根のぬか漬けをされます。

もう一つ印象に残ったのは、庭に先代夫人が植えた柚の木から収穫した柚でゆべしを作るところ。

一つ一つ丁寧に中をくりぬき、調合した白味噌と道明寺粉とあわせ、蒸してあとは戸外の寒風にさらして、お雛様の頃に食べるのだそうです。

ゆべしが自分で作れることにも驚きましたが、こういう暮らし、あこがれます。

まあ、憧れだけで、いまのライフスタイルでは、こんなにゆったり時間はすごせないし、寒さに対する根性なしで真冬にさぞ冷たいだろうと思われる走り庭の台所で料理することは私には不可能ですけど。



さしもの大店も時代の波にのまれて、この家は維持できなくなる寸前でしたが、その建築的・文化的・歴史的価値が高く評価され、文化財指定を受けることで生き延びることができたのです。

指定を受けることで、ある程度一般に開放しなければならないなど、制約は色々あったと思います。

それでも指定をうけて家を生き延びさせたのは、よく決心されたことだと思います。

「なんとか生き延びたい」という家の声が聞こえた、と当主夫人は言っておられました。

このくらい古い家になると、そういうことがあっても不思議ではない気がします。

次にこの家の10代目当主になる決意をされた次女の節子さん、ほんに、はんなりした中にもきりっとしたまことの京女でありますなあ。

苦労も多いかと思いますが、是非この家を守っていってもらいたいものです。

きっと京都だけでなく、日本の宝ですから。

プライベートにつっこみすぎた話ですが、11代目はどうなるのかちょっと心配したりします。

住む人がいなくなって、建物だけが残って資料館みたいに公開されるのではなく、人がいて、生活している家であってこそ魅力がある、、、そういわれる意味がわかったような気がするので、次世代へそのまた次の未来の世代へこの活きた家が、受け渡せますように。
posted by しぇる at 01:58| Comment(14) | TrackBack(0) | 町家ウォッチング | 更新情報をチェックする

2008年07月18日

大阪・空堀(からほり)通り商店街

なかなか新しいブログに慣れない私、、、、脳の微小梗塞が始まってるのかも、、、、

先日は大阪は谷町6丁目へ。この近くにときたま利用する施設があるので、何回か来て気になってたのがこの空堀通商店街



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谷町筋から上町筋を横断する約270mの商店街なんですが、、、

名前はなんと太閤さんの時からのもので、大阪城の廻りの空堀からきている由緒正しい地名です。





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こんな家やら、(お店だったんでしょうが、ほとんどシャッターがおりてますね。)



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こんな家が、、、、。

あ、どこかで見た景色。そう京都の町家と同じなんです。

このあたりも大阪中崎町のあたりと同じく、空襲を免れ戦前からの町並みがわずかだけれど残っているのです。


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この大きなお家は2階の漆喰がかなり剥がれていて、住む人はいるのかいないのかわかりません。

2階の壁の一部をアップすると



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『醫學 川村 六郎』と読めます。昔は医院だったのかもしれませんね。



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アーケードの中をはいると

(ありゃりゃ、えらいぼけてます。すんません)

これもまた両脇に古い町家店舗がぽつぽつ残っています。

(京都の三条会商店街を思い出すなあ〜  → 三条会商店街

あんまりパシャパシャ写真をとるのもあやしいので、画像をあまりお見せできないのが残念ですが、なんだか子供の頃にみたようなふる〜い薬屋の看板とか、薄暗い町家の奥でおじいさんがひとり店番しているお店などもあって、ちょっとしたタイムスリップができます。


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こんな雰囲気、懐かしいです。

ここ空堀でも店舗は次々と後継者のないまま、閉じられて、町家も年々減っていく、というご時世です。

ただ、なんとか空き店舗を若い人たちに提供して、店として使ってもらって活気をとりもどそう、というムーブメントは京都と同じく、ここでもあって、からほり倶楽部(空堀商店街界隈長屋再生プロジェクト)など、がんばっているようです。

この界隈、やはり高齢者の店舗が多いですが、間に若者のユニークなお店もまじっていて、新しい集客源になっているようで、見て歩くと結構楽しいですよ。








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さて、歩き疲れたので、シメは喫茶店でケーキ。

生クリーム、カスタードクリーム、シロップをたっぷり吸ったブリオッシュの3連発の超甘っ!で、胸悪〜〜。

選択を誤ったようです。(>_<)
posted by しぇる at 00:10| Comment(3) | TrackBack(0) | 町家ウォッチング | 更新情報をチェックする
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