2009年06月25日

Along The 哲学の道


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緑がむせかえる哲学の道です。

東天王町から銀閣寺までぶらぶら北上します。


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大学の最終学年の1年と、結婚するまでの計2年あまり、哲学の道のほとりのアパートに住んでいました。

銀閣寺道から若王子まで、夜にジョギングをしたものでした。(短期間でやめちゃったけど)

だからこのあたりも旧・テリトリーだったんですが、もう10年以上ご無沙汰してます。

この日は朝は雨、昼からは真夏のような日照りで、観光客もまばらで、本来の静かな道です。




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昔、銀閣寺道のあたりの駐車場に車をとめて、ちょうど法然院の真下あたりにあったアパートまで歩いた道。

哲学の道は、疏水の西側の石の舗道のある方を歩くのがポピュラーですが、それに飽きられたら、東側の道をお薦めします。



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こんなふうに、民家の玄関先を歩く感じになりますが、なかなか風情があるのですよ。

それにしてもどこのお家も、家の前=疏水べり、に紫陽花をはじめ、たくさんのお花を綺麗に育てておられること。


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疏水から少し、東の山端へはいるとファンの多い、椿の寺、法然院です。

表の石畳はもうすっかり乾いていましたが、緑陰の中にはいると、ひんやりと湿った山の気がただよってきて、石畳もしっとりぬれたまま。


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あれ〜、、、4時閉門でしたか、、、、

と、あきらめて帰ろうとしたところ、「ここから入れますよ。」と、ジモティらしき方。

表門を迂回する道からまだ中へ入れたのです。ヤッタ!!


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門の裏側ではメディア系の方が写真を撮っておられます。(私が写真撮るのにちょっと邪魔、、、、)

白砂壇〜これは水を表しているそうですから、今日は雨の水紋のイメージでしょうか。

一番最後にここに来たときは、椿の季節で、たくさんの落花を見たものでした。

今日は、緑がただただ美しいです。


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本堂の濡れ縁。

ここはお気に入りのコーナーでした。本を読んだり、友達とおしゃべりしたり、お昼寝している人もいたものです。

風が通る真夏でも涼しい気持ちの良い場所です。


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今でも、「どうぞごゆっくり読書下さい。」とばかり、ミニミニ図書館もありますしね。

(宗教、美術関係の本多し)


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本堂から方丈へ。

漆喰の壁、年を経た建物の木の味わい、そして美しい青楓、苔の緑。

美しいです。

法然院をあとにして、また哲学の道にもどります。

あった、あった、まだ健在です。もう30年近くたつのに、おかわりなく、、、のかつての住み家のアパート。

あのあたり、あそこの窓の部屋に住んでたんだよな〜、若かりしころ。

ついつい思い出にひたり、立ち止まってぼ〜っと建物を見上げていたので、怪しむ人もいたかもしれませんわ。






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今でも深く印象に残っているこの入り口の桜の樹。

何用だったかは覚えていませんが、何日か家をあけた後、すっかり夜も更けて帰ってくると、出かけるときはつぼみだったこの桜が満開だったのです。

それはみごとな夜桜で、いまでも脳裏に焼き付いている景色です。

ああ、この木だったなあ、、、。お前はちっとも変わらないけれど、私は確実に30年、年をとったよ。







鹿ヶ谷通りにでると、新しいお店も目につくけれど、30年前からず〜っと変わらずあるお店もあって、びっくり!

あの喫茶店、まだ健在だ!同級生が、あそこのウエイトレスさんに惚れ込んで、すったもんだして、そしてついに結婚までこぎつけたんだった。今、どうしているかな〜?


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これは新しくできた方のお店、甘味処㐂み家さん。

ガイドブックによく出ていますが、昔はなかったです、ハイ。




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ミルク氷がおいしかったです〜[E:heart01]

そして、また哲学の道にもどって、最後の目的地、ユキ・パリスコレクション

デンマークと京都を半年ごとに行ったり来たりしておられるユキ・パリスさん。ご実家を改造して、プライベートミュージアムにされています。





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一階はアンティークショップ。

李朝家具をはじめセンスの良い品々が。

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奥に見える離れは畳の部屋で、江戸時代〜昭和初期の着物や、裂地がたくさん。

二階には、ユキさんがヨーロッパでコレクションされたアンティークのレースが隅から隅までぎっしり!!

フランドル絵画などでよくみかける、女性の髪の毛をすっぽりおおうレースの帽子や、レースの襟、手袋から靴下まで。

日本で言えば江戸時代くらいの女性が身につけていた物ですね。

おまけにそのレースを編む道具だけでなく、繕う道具までコレクションされています。

こういう手仕事がお上手でお好きなnnya様がここをいたくお気に召されたのもよくわかります。



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左手の桐に鳳凰の筒描(つつがき)、その前の古伊万里、どちらも垂涎ものですが、今回はがまんがまん![E:coldsweats01]

こちらを出て、夏至のまだ明るい夕刻、帰途につきました。


posted by しぇる at 21:20| Comment(16) | TrackBack(0) | 京都にて | 更新情報をチェックする

2009年06月13日

路地町家”有”さんで〜和紙の灯りと赤穂緞通展

昨年、夷川通りの大きな古い骨董屋さん、万市さんで、一枚の赤穂緞通を手に入れました。(「嵯峨」という模様だそうです。)

しばらく制作する人がいなくて、幻の緞通になっていたため、市場に出回っているものは、いずれも京都他の旧家から出た古いものです。

中国の緞通とちがって、色は藍、茶、など渋くて少ない色数が基本です。

そして糸は木綿です。だから手触り、気持ちいいです。

かつて京都の少し大きなおうちには、この緞通が座敷にしかれていたそうです。とてもほの暗い町家にあうのです。


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楽町楽家という毎年ひらかれる、町家を舞台としたさまざまなイベント、その一環として、和紙のあかりと赤穂緞通展が、中京の路地町家 有さんでひらかれています。

これはいかねば、、、、とおでかけ。

主催はお若いあかり作家のYUKIYOさんと、一度とぎれた赤穂緞通を復活させよう、と赤穂市が育成指導した、新しい赤穂緞通を制作されている工房ひぐらしさん。

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有さんは、え?こんなろうじに奥があるの?というようなろうじの奥にあります。

典型的京都のろうじでうれしくなりますね。

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こちらはギャラリーに使ったり、簡単なお茶会をやったりできるスペースで、オーナーさんは私と同年代くらいの女性で、子供の頃からこのお家で育ったそうです。

痛んでいたり、戦時中の無理な改修を改めて、ここちよい空間に変えられました。


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(半間の走りの火袋ともとからある水屋箪笥)


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(ダイドコからはしりを見る。このはしりには、今は枯れている井戸と、つるべも残っていました。)

町家での不便で冬は寒い生活、けれど、一度離れてから見えるようになったこのお家のよさをお話ししてくれました。

冬、寒いはしり(台所)で仕事をしていると、「はようこっちであったまり。」とこたつのある部屋にさそってもらう。

そのあたたかい部屋のぬくもりが家族のぬくもりだったと。


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この急な階段の傾斜は半端じゃありません。(この角度からの写真ではよくわかりませんが、45度よりもっと傾いていると思う。)

上りはまだしも、降りるときはちょっと危険です。

でも、有さんのお母さんは90才でもこの階段を上り下りされていたそうで。

ずっと使い続けているとちがうんでしょうかねえ。鍛え方のちがいかしら。


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玄関の間です。

まあ、なんてすてき〜[E:lovely]

水に浮かぶ睡蓮のような幻想的でさえある和の灯。

それもですが、やっぱり目がいくのはその下の「藍地花紋」の赤穂緞通!!

こんな貴重なもの、もう流通してません。

しっかり「非売品」とありました。やっぱりね〜〜〜。

「これはもう市場でみることはないでしょう。次に見るとしたら、私が作った新作です。」

とは、赤穂緞通コレクターで、復活した赤穂緞通の制作者でもある工房ひぐらしのHさん。

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痛んでいたため、半分にした緞通と和の灯りです。

緞通は痛みがひどい物も多く、どうしても使えないくらいひどいのは、縁だけ、あるいは一部だけ切り取って、額にしたりタペストリーにしたりされているそうです。

(緞通はもともと畳一畳の大きさが基本です。)


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奥座敷に敷かれた緞通。

こういう感じでかつては使われていたのでしょうか。

こちらの物は全部アンティークで修復、補修、洗いがかかっています。

ちょっと足でふむのも気がひけるくらい、立派。

奥のがポピュラーな利剣文、真ん中が十字唐草文、手前のも多分利剣文。(ちがってたらごめんなさ〜い。)

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こちらは二階の座敷、書斎の雰囲気ですね。

ああ、こんなところで本を読んだり手紙を書いたりしたい!

(もちろん、ねっころがりもしたい[E:coldsweats01])


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ランプ、ペン立ての下も緞通の切れ端です。

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修復作業中のHさん。

握りばさみで、痛んだりよごれたりしているところを掻きだしてカット、という根気のいる作業をされています。

鍋島緞通は毛足が長いのですが、赤穂緞通は7mm!と決められているのだそうです。

短いです。だから文様がより鮮やかにはっきり浮き上がるのかもしれません。

お話しているうちに、Hさんもやはり去年、万市さんで緞通、しかも私と同じ「嵯峨」を一枚、よそにおさめるためではなく、あまりにきれいなので自分のために買われたことが判明。

あの時嵯峨が、確か5〜6枚ありました。まとめてどこぞのお屋敷からでたのでしょう。その中の一枚をもとめたのですが、彼女の一枚ときっと兄弟(?)だったにちがいありません。


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Hさんはもちろん、新作もてがけておられます。

この大きなつづら(?)の上にのっている松竹梅文は新作です。

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こちらも新作。丸花文、これも伝統的な柄だそうです。

これだけにかかりきりになったとしても、半年はかかるという根気のいる仕事です。

畳の上のものは本藍をつかって染めた糸で作った物。

今では化学染料を使うことがほとんどだそうですが、やはり年月がたつとさらに丈夫に、さらに美しくやつれる、という点で本藍にまさるものはないのですって。

ただし、藍を使うと糸が硬くなって、作業はとても大変になるそうです。




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こちらも新作の大作、蟹牡丹文。

美しい!これから100年後には使い込まれてさらに風合いを増すことでしょう。

しかも、もうお目にかかれることのない、伝統的文様の再現も可能ですから。

ただ、お値段はアンティークの約5〜6倍しますが。


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アンティークの桐唐草文。縁はほつれていたので、Hさんがきれいに巻きかがりで修復された物です。

この藍のやつれた色がもう美しくて、、、、、(おほほほ、、、買ってしまいましたわ[E:coldsweats01])

一年に1枚、手に入れてあちこち敷き詰める野望にもえてしまいました。


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おまけにいただいた、修復のさい出た緞通の糸くずをまるめたオブジェ。

和箪笥の上においても絵になりますね。

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こんな冊子もありました。

まず、アンティークではお目にかかれない、美しい文様の数々を眺めて、その美しさにしばしうっとり、、、でしたよ。
posted by しぇる at 22:48| Comment(4) | TrackBack(0) | 京都にて | 更新情報をチェックする

2009年05月18日

虎屋菓寮〜御霊祭の頭屋飾り

和菓子の会の後、烏丸一条に移動。


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こちら和菓子の虎屋さん。こちらの店では和菓子のオートクチュールもできます。

いつか自分で茶会をするときは、こちらでオリジナルをお願いするのも楽しいでしょうね。


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この虎屋さん店舗のすぐそばにある、15日にリニューアルオープンしたばかりの虎屋菓寮

実はこちらもちや様に教えていただいたのですが、早速こちらにおでましいただき、待ち合わせを。

以前の菓寮を知りませんので、比較はできませんが、現代の数寄屋建築、とでもいいましょうか。

堂々としていながら、威圧感はありません。

左端のおじさまは、多分、支店長さん。

りっぱな風采の方に「ようこそおいでくださいました。」と言われると、なんだかかえって恐縮してしまいます。

オープンしたばかりなので、スタッフさんの接客もとても気合いがはいっていて、なんだかこちらが貴人にでもなったような錯覚をおぼえましたわ。[E:coldsweats01]

店内は広くて、隣の席との間にも十分すぎるほどの間隔があって、天井も高いし、庭が見渡せるつくりなので、すごく開放感があります。

京都の和菓子屋さんの茶寮といえば、町家など純和風の建物のイメージですが、ここは少しかわっていて和風かつモダン。

東京のTORAYA CAFEのイメージが少しはいっているのかな。

天井は、数寄屋造りの掛込み天井の垂木のモダンバージョン、といった感じ。


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図書館風の書棚があって、日本の絵画美術関係の豪華本がならんでいて、自席で閲覧もできるのです。

もちや様をお待ちする間、こんな本を眺めておりました。



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もちや様がおいでになって、それぞれ上生菓子とお抹茶をいただきました。

こちら私の食べました「茄子餅」。

茄子のへたがかわいいです。中味は胡麻入りの白餡。


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もちや様の「紫陽花」。

和菓子の会で上生菓子を堪能したはずなのに、さらにさらに感動ですね〜、この美しさ!


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しかも中味が三層!

、、、、、こんなんで、食べる前に、写真を撮るのに余念のない二人組はちょっとあやしかったかも、、[E:coldsweats01]



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虎屋菓寮のこだわりは、こんなところにも。

この天井の灯りが虎屋のマークになっています。

(その他、露地灯りもこの意匠が)

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お菓子をいただいたあとはすばらしいお庭も拝見。

枝振りのすてきな青楓。

このお庭を眺めながら、外で(屋根あり)お茶をいただくこともできます。




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奥に見える木壁の建物は事務所だそうです。

そばに行くと新しい木の香がぷ〜んと。


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お蔵の窓の塗込戸にも虎屋さんのマークが。


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こちらは前栽のほうです。

立派な石灯籠のむこうに京都らしい仕舞屋がみえます。

このあたり、千家十職のお家もある、雰囲気のある御所西エリアですよ。

このロケーションもこの菓寮のお値打ちかもしれません。

さて、虎屋さんをでまして、ここらのジモティマダム、もちや様にご案内いただき、今の時期ならでは、のものを見ることが出来ました。


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次の日の御霊祭を待つ、剣鉾の頭屋飾りです。

こちらは武者小路町の蓬莱鉾。(1470年、後土御門天皇よりの御寄進。なんて古いんだ!)

御霊信仰というのは、祇園祭の原型、、というくらの知識しかありませんでしたので、今でもこんな風に、各町内で鉾を飾っていて、翌18日、剣鉾が先導する巡行列がある、なんて知らなかったのです。

かつて、12年も京都に住んでいたのにね。

知らないってほんとにこわい。(いつもこればっかりですが、、)

剣鉾についてはこちらによい説明がありましたので、お読み下さい。

私はもちろん、専門家のもちや様に直接解説いただき、贅沢なことでございました。

(もちや様、お時間をとっていただき、ほんとうにありがとうございました。)




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こちらはこの鉾のあるご町内の雰囲気。

各家に吊られた祭礼提灯が祭の雰囲気をもりあげるのですね。




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こちらは今出川通りに立つ、「龍鉾」。


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龍の飾り。

こちらどなたも番をしておられないのですが、だれかに持って行かれたりしないのか、ちょっと心配になりました。


もともと御霊会は疫病退散を願ってはじまったもの。

そこへ今回の新型インフルエンザの感染拡大。

なんだか妙にタイミングがあっているような気がします。

ちなみに今日の大阪、道行く人の7〜8割がマスクをしていて、異様な雰囲気でした。
posted by しぇる at 22:23| Comment(10) | TrackBack(0) | 京都にて | 更新情報をチェックする
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