2009年11月24日

心茶会錬成茶会・黒谷西翁院〜真如堂

今月はなんやかやで毎週末京都にでかけております。

行くたびに道行く人の数が増えています。紅葉の方がいよいよ盛りを迎えようとするのに比例する京都ですね。

今回は年に一度の京大心茶会錬成茶会。毎年行くのを楽しみにしているのです。



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カレー色金茶色の一つ紋無地の着物に、焦げ茶の袋帯。

この着物は錬成茶会にぴったり。なぜなら、これは学生の時、心茶会の茶会でデビューさせた着物ですから。


当時はクリーム色の着物でしたが、年齢と共に合わなくなってきたので、染め変えしたものです。

ついでにおろしたてで、水屋のバケツに袖を突っこんで濡らしてしまう、、、という思い出付き[E:despair]

その後何回か錬成茶会で着ましたよ。


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金戒光明寺通称・黒谷さん。


この季節のドウダンツツジの紅葉は毎年見事です。


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西の北の門から入って、さらに北へ。茶会のある西翁院はこのつきあたりにあります。

ちょっと良い感じでしょ?この石畳の道。

多分地元の人しか通らない道です。

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ふりかえるとこんな感じ。


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西翁院は、千宗旦の弟子、かつ庸軒流の祖、藤村庸軒の養祖父の創立。

錬成茶会はここで過去良く行われています。

2年前もここでしたし、卒業前の最後の学生としての錬成茶会もこちらでした。





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このあたりは少し高台になっていて、町を見下ろす形になります。



待合いになっている本堂からは見事に色づいた楓の大木を見ることができます。

今年はまだ少し青いようです。

待合いを出て、胸の位置まで腕を伸ばす紅葉した楓の枝に少し腰をかがめながら山を下るような感じで坂を下ると、東屋ふうの腰掛け待合いが。

まさしく市中の山居。


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きれいに掃き清められた庭の風情、真っ赤な薮コウジ、打ち水された飛び石、、、などを楽しみながら今度は坂を登って再び高台へ。

そこに公開されていないため見たことのない、庸軒の作った茶室、「淀看席」があります。

三畳向切り、道安囲い(点前座と客座が壁で仕切られている)の茶室。

話やものの本では道安囲いというのは知っているのですが、いまだかつて見たことがありません。

一度見てみたいものです。

実は淡交社の雑誌「なごみ」の11月号の特集が「茶庭の石」で、これに淀看席の庭(=今回拝見した庭)がでているのです!

その中に庸軒遺愛の袈裟形の手水鉢(僧侶の袈裟に似た文様のある宝塔の塔身でつくったもの)の写真があったのですが、まさしくその手水鉢を使わせてもらっていたのですね。

ここで手を洗って立ち上がったとき、かつてははるか淀のあたりまでみえたのでしょうね。

そんな昔の、いわれのあるものを知らずになにげに今まで使っていたなんて、、、、、。

知らないって怖い、そして、こんなものがあちこちにごろごろしてるなんて、京都ってすごい!

席は松旭軒という六畳+八畳の広間。

お軸は久松真一先生の「處々全真」(碧巌録)

私が持っている久松先生の軸、「随所作主’(ずいしょにしゅとなれば)」に続く「立処皆真(たつところみなしんなり)」(臨済録)に通じるような言葉だと思いました。

お点前をされる心茶会の学生さんももう自分の子供たちよりも若い方たちばかりになってしまいました。

ここにくる理由のひとつに、平点前の確認があります。

裏千家で毎週厳しい薫陶をうけておられる学生さんの美しい点前をみて、いいかげんな型に流れている自分の点前の修正を。

帛紗さばき、棗、茶杓の清め方、柄杓の扱い、ひとつひとつを確認。

今回の主茶碗、次茶碗はこれまたなつかしい清水卯一の刷毛目茶碗、銘「白牛(びゃくご from 法華経)」、年月と共にすっかりざらざらがが取れてつるんとしてきた黄伊羅保。

私が懐かしがるように、その私が学生の時にさらにそれを懐かしがっていた大先輩もきっとおられたことでしょうね。

今回も待合いで大先輩方から、心茶会にまつわるいろんな逸話を聞くことができました。

自分が在籍した間というのは、心茶会の歴史の中ではほんとに短い間にすぎません。でもその歴史の一部であることも確かで、それがうれしくもあります。






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お茶会を終えて、せっかくですから少し紅葉を楽しむことに。

真っ赤にみごとに紅葉している木もあれば、まだ青々としているものもあり、今年は少しピークが遅いようです。


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去年の逆の順で知る人ぞ知る裏道をいきます。

黒谷さんの文殊塔のある墓地をぬけて、新撰組と深く関わりのあった会津藩殉難者墓地の前を通り過ぎ、真如堂へ。


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この道は静かで時々道に迷った観光客に出会うくらい。おすすめの散歩道ですよ。(お墓が気持ち悪くなければね)

真如堂の境内にはいると打ってかわって人がいっぱいです。


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でも本堂前の大楓の紅葉は見事!


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どさくさにまぎれて自分の写真をセルフで撮ってみたりして、、、、


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黒谷さんの正門横のこれまた知る人ぞ知る、の丸太町どおりにぬける道。

仕舞屋が続くこの風情も好きです。

ここを抜けながら、ここをぬけたら新しい京都の家まですごく近いことに気付く。

そして、来年からの錬成茶会は京都から行けるんだ、、、、と思うとなんだかうれしくてうれしくてしょうがないのでありました。[E:happy01]


posted by しぇる at 00:27| Comment(10) | TrackBack(0) | お茶と着物 | 更新情報をチェックする

2009年11月10日

(あまり役に立たない)京都紅葉情報その2〜洛西・光明寺

まずはJR東海のCMを。



関西ではあまり見る機会がありませんが、関東の方ではこれをみて京都観光のプランをたてる方が多いとか。

で、これに影響されて行ったわけではありませんが、縁あってやってまいりました、紅葉の名所、洛西光明寺


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ごらんのようにこちらも紅葉はまだ早いようです。

でもおかげさまで人はあまり多くありませんので、心ゆくまで三分くらいの紅葉を楽しみ、写真を撮ることができましたわ。

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とてもきれいです。

これが全部紅葉したときの美しさを想像すると、、、、[E:lovely]

きっとtake my breath awayでしょうねえ。


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奥に本堂が見えていますが、こちらにはよらず手前の急な坂をくだって大書院のほうへ。




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この大書院の一画に広谷軒というお茶室があり、そこで月釜がおこなわれるのですが、時々ご一緒させていただいている先生がこの日、釜をかけられたのです。

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広谷軒の外観です。


美しいお庭の紅葉を楽しみながら迎え付けを待ちます。






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この穴ぼこは茶庭に特有な「塵穴」というもので、茶会の折には青葉を入れ、青竹の塵箸をたてます。実際に塵をいれるわけではなく、精神的な清浄さを表すものでしょうか。

利休はこれを花入れに見立てて椿を投げ入れた、という逸話もあります。

ここのはあまりはっきりしませんが、塵穴にはまさしく穴をのぞいているような「覗き石」も据えられます。



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苔むした蹲居。作為のあまりない自然石の風情が好きです。



この広谷軒、昭和も戦後になって建てられた新しいお茶室で、しかも珍しい七畳台目。


一席はせいぜい15,6人くらいで、程よい亭主との距離です。




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主菓子は二条若狭屋さんのきんとん。

まさにちょうどこの日の紅葉のすすみ具合にぴったり!感動ものです。

だから和菓子って大好き!

干菓子のイチョウとぎんなんも、、、[E:lovely]


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山雲棚に浅黄交趾の水指。

お席をもたれた先生には、私は直接教えていただいたことはないのですが、とてもやさしい、思いやりのある先生で大好きなのです。


いわゆる名物級のお道具はありませんが、先生が長年大切にされてきたお道具ばかりで、どれも手になじみます。

お人柄そのもののあたたかいお席でした。感謝。ここまできたかいがありました。




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山門をでると、まあ、なんて私のツボをヒットするお家かしら!

虫籠窓、漆喰壁、うだつ、格子窓、、、、

このあたり、長岡天神周辺はまだまだこんな古いお家が健在です。

当日は、戦国時代にこのあたりを支配していた細川家に嫁いだガラシア夫人の輿入れ行列を再現した「ガラシア祭」がおこなわれたようです。
posted by しぇる at 22:32| Comment(10) | TrackBack(0) | お茶と着物 | 更新情報をチェックする

2009年11月02日

月釜のお手伝い〜時雨・紅葉〜

朝はまだ晴れていました。

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すがすがしい朝の空気に見事な紅葉の北摂です。

私といえば、、、、


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朝から月釜の水屋のお手伝い。

茶室近くの先生のおうちから、熾した炭を運びます。

いきなりの開炉、炉に入れる下火ですが、火のついた方を下にして炉にいれて、おこられました[E:coldsweats01]あは。
(火のついた方を上にしないと消えてしまいます。まあ、当然といえば当然。理科系なんですけど、、、、あれ?)

炭を日常生活に使わなくなって久しく、いつも炭点前などしていてもこれです。

茶人への道はまだまだ険しく遠い、とがっくりしたひとこま。


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点て出しのお茶碗も順番が決まっているので、前日撮ったデジカメ画像をプリントして、水屋係だれでも順番が確認できるようにしたので、ここでは先生にほめられる。(挽回、挽回[E:happy01])

どの席も20名以内でしたので、数茶碗も十分足りて、点て始めるタイミングさえ気をつけていれば楽勝でした。


点て出しがあたったお客さんにとっては、一期一会の大切な一碗、という心構えでがんばって点てましたよ。


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主菓子は芋のきんとんです。

干菓子は紅葉と流水。「ながれもあえぬ もみぢなりけり」竜田川の風情で。

これを一つずつ懐紙の上にとると、色がなんとも、、、そこには秋ワールドが無限に広がるような気がしました。


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軸はお家元の「山屋見幽勝」。(山の住まいで美しい景色を見る、、、、という意味でしょうか)

ちなみに待合いは扇面で「時雨洗紅葉」。

竹の花入れは黒田正玄。眼福、眼福。


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棚は紅葉透かしの秋泉棚、淡々斎好。

真ん中の棚の替茶器はタイのおみやげだそう。

「タイの焼き物はなんてったっけ?」と聞かれて「タイヤキ!」と答えてまたおこられる。

(このタイプはベンジャロン焼だそうです)

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煙草盆は六瓢、棗も六瓢の蒔絵でした。

六瓢=無病(むびょう)で喜ばれますし、炉開きには「織部、ふくべ(瓢箪)、伊部」の三べのいずれかがよい、とされていますし。

この日は昼頃から時雨れてきて客足はやや悪かったのですが、かえってゆっくり秋の風情を楽しんでいただけたのではないでしょうか。

水屋の総指揮は無理ですが、点て出し部門だけは指揮をとってあれこれ指示をだしてコントロールするのが実はお点前をするより楽しかったりします。

将来、茶事をするときのための修行、修行。

後片付けもすべて終わってほっとして外に出るとけっこうな雨でしたが、この紅葉のバリエーションがかえって美しく見えました。


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まさしく「時雨洗紅葉(しぐれ紅葉を洗う)」ですねえ、、、、
posted by しぇる at 22:43| Comment(10) | TrackBack(0) | お茶と着物 | 更新情報をチェックする
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