2009年12月04日

堺筋〜湯木美術館〜御堂筋銀杏並木

北浜で地下鉄をおりると、そこはレトロビルのたくさんある大阪では好きなエリアです。


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この20間もある黒漆喰の堂々たる家を堺筋で初めて見たときはびっくりしたなあ。

「なんじゃ〜、この威圧感は〜?!」

以前ブログでも紹介しましたが、こちら、明治36年に建てられた重要文化財の旧・小西家住宅。
コニシボンドや薬用アルコールで有名なコニシ株式会社の前身だった薬種問屋の大店。

残念ながら非公開です。(動画で紹介されたものがこちらで見られます。→



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小西家住宅から少し南にある生駒ビルヂング。有形文化財。


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もともと昭和5年に建てられた生駒時計店の建物。(まだ時計店としても現役)

大阪のこのあたりが戦災で焼け野原になったにも関わらず、このビルはその頑丈さで焼け残った、、、といいます。


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こちらは一筋中に入った通りのビル。

文化財かどうかは不明ですが、これも戦災を生き延びたビルっぽい。

堺筋から西へ。お目当てはこちら。


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吉兆の湯木貞一氏のコレクションが拝見できる湯木美術館

秋期展の「棗と茶杓」が今月6日まで。

なんとか間に合いました。

どちらかといえば茶杓の方がメイン。

茶杓の作者は、千利休から宗旦、仙叟、細川三斎、小堀遠州、片桐石州、金森宗和などなど綺羅星のごとき、茶道界のスーパースターの名前がズラリ。

しかし、茶道具鑑賞で実は一番わかりにくいのが茶杓ではないかと思います。

茶碗や茶器などは好きとか、嫌いとか、好みで判断してみることができるのですが、茶杓はどれもそれほど大きくは違いませんからねえ。

使い心地は実際使ってみなければわからないし、銘もどうしてこういう銘になったのか想像しがたいものがほとんど。

中には初めから銘ありきであとで茶杓を作った、、、というのもありかも。

それでも男性的で豪快な作と、女性的で華奢できれいな作にはわかれるようで。

湯木コレクションでは、どちらかというと繊細で華奢、漆で一拭きされた、きれいな茶杓がお好みだったようです。

ここの美術館は展示物を間近に見て、ちょうど肘をつく位置にちょっと狭めのカウンターのような台がついているので、まさに肘をついてじっくり眺めることができました。(願わくば、一度手にとって見てみたい)

展示室の入り口には一畳台目の擬似茶室が設けられ、今日会・昭和六十年乙丑最後の会、の道具組が再現されていました。

黒く土くれのようにうずくまる高麗茶碗の一種、柿の蔕に惹かれました。(銘は「茨木」。茨木童子から)

ああ、こんなお茶碗にきれいな緑色の抹茶をいれたらどのようにうつるのか、見てみたいものです。

この擬似茶室の腰紙が茶会記のような、茶事の献立のような反故紙を使っているのがおもしろい。

献立!、、、そう湯木氏は一流の料理人でしたね。それにふさわしい腰紙です。





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湯木コレクションのカタログが販売されていたので、「中国・朝鮮編」(つまり唐物と高麗物ね)をもとめました。

モノクロ写真がちょっと残念ですが、湯木貞一の審美眼、そして財力に脱帽です。

美術館を出てさらに西へ。

御堂筋に出る前にちょっと寄るところが、、、、。


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ヘルブラウ様におしえていただいてから、コーヒーのおいしさと、それにマッチする自家製ドーナツですっかりとりこになった平岡珈琲さん。

ビジネス街の小さな隠れ(結構有名らしいけど)オアシスとでもいいましょうか。

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今回はコーヒーと共に2個もドーナツたいらげたあげく、お持ち帰りまでしてしまいました[E:coldsweats01]

シンプルでかりっとした食感、素朴さがいくつでもいけちゃう秘密かしら。


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こちらをでて、見上げると見事に紅葉した銀杏。


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そう、ここはもう御堂筋、御堂筋といえば銀杏並木、ですね!

どこまでも続くようなもえるような黄金色でした。


posted by しぇる at 01:12| Comment(13) | TrackBack(0) | お茶と着物 | 更新情報をチェックする

2009年12月01日

花月のお稽古〜たくさんの和菓子と

もう師走になってしまいましたが、11月最後の先生の先生のところでの花月のお稽古です。


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先生のお庭の枝垂モミジの紅葉です。

美しい。

品種的には普通のイロハモミジが好きなのですが、たまにこういう葉の切り込みが深く複雑なモミジもよいな、、、と。

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まずいただいたお菓子は「柚子」。

柚子餡がまたおいしいです。炉開きは柚子の色づく頃、、、でしたっけ?



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この日はお昼ご飯もぬいて仙遊、濃茶付貴人清次花月、壺荘付花月。

もお〜〜〜、、、頭が飽和状態で、しまいにはなにをやってるのか皆様おかしな行動にでることも[E:coldsweats01]




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仙遊で使ったお花。

この青い実がついているのは青文字だそうです。

菓子についてくる黒文字の親戚で、これも楊枝に使われる木だそうです。

仙遊はこのところ何が当たっても(炭点前、香焚きなど)なんとかこなせるようになりましたが、濃茶付貴人清次花月がまたむつかしい。

最初、折据に月の札をのせて貴人にお点前を乞います。

貴人の濃茶を途中からかわったお供が点てて、お供の濃茶を貴人が点てて、さらに薄茶は花月。

茶碗が2つまわるのでややこしいったら、、、、


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きわめつきは壺荘付でしょう。

お薄が一服立つまでに真・行・草の紐結びをちゃちゃっとやりおえるなんて、もはや神業の世界ですね〜。

大先輩が当たりましたが、久々ですので四苦八苦されて、結局4服点つまでになんとか。

私なら花月おわってもまだやってるような気がする、、、。


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真の結びは一見ややこしそうだけれど、結び方を覚えてしまえば一番楽だと思う。

難しいのは行・草。

結び方自体は簡単なのですが、それぞれ結び終わりの紐の端をぴしっと合わせる配分がむずかしく、何回もやりなおしてしまいます。

それにしても茶壺をこのように美しく飾る日本人の美意識ったら、、、すごいわ。

今回、壺にかけた網の扱いも教えていただき、新たな境地を開拓したような気分です。

一生のうち、いつかは口切りの茶事で、この茶壺をあつかえる機会がもてるでしょうか?

ちょっと自分の手にはあまりそうですが。


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おいしい和菓子をいただいたのが呼び水になって、自宅に帰るまでに和菓子屋さんによって、上生を買ってしまう。

大阪高麗橋、菊屋さんの「白玉椿」。

普通に見ると、なんの変哲もない、白い茶巾絞、、、、ですが銘がついたとたん、目の前にぱあっと炉開きの席、古銅の花器に、凜と活けられた白玉椿のつぼみが目に浮かぶのはなぜでしょう。

想像力を刺激する銘の力はすごい。

そして、かつ、刺激されるだけの見識、想像力が試される。


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この日はふだんのお稽古もありまして、これは桜の照り葉にこれこその白玉椿。

桜の紅葉って赤もあり、黄、橙もあり、実はすごく複雑できれいな紅葉の仕方をします。

紅葉が美しいのは、楓や公孫樹だけじゃないんです。


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で、やっぱりいただく上生菓子。うふっ[E:delicious]

こちら銘は「山の錦」。まさにそのとおり。

実はこの日、いただきもののお菓子もあったのです。


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京都の上生菓子界のシンボル、末富さんのお干菓子「白酔墨客」。

麩の焼きなんですが、片面に黒糖か、白砂糖をひいてあるもの。

白砂糖のものの画像はないのですが、手前のが黒糖ひきの面。

これが意外と硬い。黒糖の硬さと、麩のふわっとした柔らかさの噛んだときの違和感がおもしろいです。

わりと素朴な味だな、、、と思いつつ後を引きまして、あっというまに5〜6枚食べてしまった。

上品なお菓子なのに[E:weep]えらい下品な食べ方してすみません。

でもちゃんとお薄を点てて、フォローしましたよ。

ついでに末富さんの包み紙。この青色を末富ブルーといって、お使い物のステータスシンボルなんだそうな。




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なのでブックカバーにしてみました。

中味の本?そりゃ京都のガイドブックにきまってますよ。うふ[E:happy01]

[E:cat]「アホかいな。」



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(壁紙のバリバリはどうか見なかったことに〜)
posted by しぇる at 23:27| Comment(12) | TrackBack(0) | お茶と着物 | 更新情報をチェックする

2009年11月26日

洛中・お着物まわりのお買い物

お茶会の後はちょっと着物まわりのお買い物へ。

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新町六角は川崎家住宅紫織庵

こちら大正時代の大きな町家で京都市有形文化財。現在はレトロモダンな柄の襦袢と浴衣をあつかう呉服屋さん。

町家としてもとてもりっぱな建物で、以前拝見したことがあります。

ただし、今回は呉服屋さんとしての訪問です。


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屏風の下に敷かれた赤穂緞通にすっごく[E:lovely]惹きつけられながらも、目的はこの奥のお蔵です。

以前に来たときもこのお蔵に入って展示販売されている襦袢の反物を拝見しました。

その時は、襦袢といえばあたりさわりのない無地の襦袢しか知りませんでしたので、大正時代にはやったモダーンな柄の華やかな襦袢にはびっくり感激したものです。(こちらで見られます→

ただ!お値段がへたな着物が買えてしまうくらいでしたので、ほんのちょっとしか見えない襦袢にそんなお金かけるなんて、、、、と思ったものでした。

あれから数年、着物道にどっぷりはまってしまうと、ちょっと欲しくなるんですよね〜。見えないところにおしゃれをしたくなるんですよね〜。

隠れたところ、たとえば地味な羽織の裏地に思いっきり大胆な柄を持ってきて、さらりと脱いだときにちらっと見えて、はっとさせる、というのが日本人の美意識ですしね。

襦袢も袖口からちらっと見える模様に「あら?[E:heart01]」と人様を思わせることができたら大成功です。


とはいえ、大柄な真っ赤なバラの柄やテニスや楽器、トランプなどのレトロモダンな柄などはちょっと派手すぎ。

かといって古典柄ではおもしろくない。

紫織庵の担当の方にあれこれ相談しつつ、悩みに悩んだ末、、、、

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買った!

選んだのはこんな柄。


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黒字に蝙蝠。

蝙蝠は中国では慶事、幸運の印です。(蝙蝠の「蝠」の字は「福」と同様に「フウ」と発音するので)


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仕立てるときっと袖から見えるのはこんな感じになるのでしょう。

お仕立ては、また例によっておかかえの(←いつもいってるウソ)和裁士さん、雛(ちゃな)さんにお願いする予定です。

それにしても紫織庵の大正友禅シリーズ、襦袢だけにしておくのはもったいないなあ、と思っていましたら、この柄を使ったバッグなどの小物をはじめ、希望すれば布地をかえて着物の反物にもできるそうです。

大胆な柄で振り袖を作ったお嬢さんもいたそうですよ。

私ならまあ、帯かバッグですね。

さて、紫織庵さんを出て、近くの一度は通りたかった了頓図子へ。


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新町と室町通りの間、三条通と六角通をつなぐ通りです。


まあ、、、どうということのない通りですね。名前にひかれて来ましたが、、、。


(図子というのは碁盤の目のような京都の大路小路の間をつなぐ短い裏道のようなもので、秦家の横の、竹笹堂さんのある通りも膏薬図子ですし、、、)


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安土桃山のころの茶人、広野了頓の邸地であったところを、邸内を南北にとおりぬけるのを一般の人たちに許した、というところからついた名前のようです。

何の変哲のない路地でもこういう名前が残っているとなんだかロマンを感じてしまいますよね。こういう地名は絶対のこしておいてほしい!!

(先日読んだ雑誌によると、金沢の市長が住所表記を江戸の頃の町名にもどす努力をはじめてから、観光客がどっと増えたそうです)

次に行きましたのはこちら。





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室町押小路上ルのOMO morita motoko shop

紬や木綿の着物に、ヨーロッパのファブリックやハワイアンプリントなどの帯、というユニークでポップな着物のお店です。

笑うとすごくかわいらしい(失礼!ほぼ同年代ですのにね)もりたもとこさんもおられて、ちょっとポップな帯を見せていただきました。

若いイラストレーターさんの描いた不思議な絵からデザインをおこした帯や、グレーの地に銀箔の円がさいころの目よろしく並んでいる渋くてアバンギャルド(なんじゃそら?)な帯やら、いろいろ広げてもらって目の正月でしたわ。




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お財布とも相談しながら、もとめたのはこれ。





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藍色の紬にぴったり、と思いまして。


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なんとこの帯、ソファ生地のような裂地です。

デザインはもとこさんがお持ちだった古い着物からおこしたもので、OMOオリジナル。

お値段もとてもかしこくて[E:happy01]

これも雛さんで仕立ててもらう予定。重宝な帯になりそうです。


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買い物客への特典として、オリジナル手ぬぐいを選ばせてもらったのですが、迷うことなくこちらの猫の手ぬぐいを選びました。

なんと、もとこさん宅には8匹も猫ちゃんが同居しているそうです。、、、負けました!

薄桜鼠のすてきな紬をお召しで、魅力的な方でしたわ、ほんま。

そしてそして、すてきな方といえば、OMOさんを知るきっかけをつくってくれたぽん様宅を急襲してしまいました!


上梓された洛中いぬ道楽の主人公、わんこのぱる君にもまたお目にかかれましたわ。

ぽん様、その節はすっごいとりこみ中[E:dog][E:coldsweats02]に重ねてすみませんでした〜!

おまけに本業(?)副業(?)の玉葱工房オリジナル、歌川国芳風Tシャツをかしこいお値段でありがとうございました〜!

(ちなみにハンガーはそらいろつばめ様ご提供、こちらもありがとうございました〜!)




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来年のお花見ウェアはこれで決まり、です。
posted by しぇる at 22:36| Comment(8) | TrackBack(0) | お茶と着物 | 更新情報をチェックする
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