
重要文化財今西家書院。
高畑エリアです。
ここを現在所有されているのはお隣の今西酒造・春鹿さん。
こちらでは400円で5種のお酒が聞き酒ができる[E:wink]ので、昼間っから一杯やったことはありますが、お隣の今西家書院にはなかなか入れませんでした。

この日はたっぷり時間があったので、ようやく訪れることができました。
こちら式台付玄関。

今西家書院は興福寺の最大院家(塔頭のようなもの)であった大乗院家の坊官(執事)を努めた福智院氏の居宅。
執事の家とはいえ、大乗院家ともなると(いや、よう知らんがきっとすごかったにちがいない[E:coldsweats01])やはりすごい。
一説には大乗院の御殿を賜ったとも。

ぱっとひろがる視界は書院の間からの庭。
よく確認しなかったのですが、この障子は猫間障子といって、一つの敷居に二枚の障子が入っているそうな。
雪見障子が上下にスライドするのに対して左右にスライドするのね。
猫は細い溝をふみはずさずに歩くことができることから付いた名前とか。[E:cat]

書院は室町中期の書院造りの形式を残しているそうです。

これはすごい!
半蔀(はじとみ)!
源氏物語絵図にでてくるタイプの雨戸(?)じゃありませんか!
上半分はこのようにはね上げられ、

下半分はこのように立てかけられていたのかな。

庭にあるタラヨウの葉に文字を書いた物。
タラヨウは葉の裏面に経文を書いたり、葉をあぶって占いに使用したりしたため、その多くは寺社に植樹されたそうで、さすがそこは興福寺さん関係。(貝葉:ばいよう、とも)
さて、こちらにもお茶室がありました。

珠光好みの三畳+一畳の板。
点前座の位置から考えると向板の1種か?
地袋の位置にある明かりとりの障子がめずらしい。

この障子には外からこんな雨戸がつけられていました。

花器は古代中国の青銅祭器の爵。(レプリカだと思いますが、、、)

茶室から奥の間をみとおす。
躙り口はなく、貴人口のみ。

付属の水屋もけっこう広い。
あら、よさげな水指がいっぱい。[E:heart01]

奥の間から見る奥の庭。
プライベートガーデンですね。

赤く色づくセンリョウや、石蕗、秋明菊なども。

この一番奥の部屋の天井はへぎ板の網代になていて、これも数寄をこらしてますね〜。

天井といえば、玄関のは船底天井だった!
ずいぶん大工さんも遊んだこと[E:happy01]

お庭のかたすみに、なぜか道祖神さんが。
お掃除や家事をこなしてくれる人つきなら[E:coldsweats01]ちょっと住んでみたいなあ。
(やっぱり冬は寒そうだからやめておこう)
ちなみに今西家書院、プチ・カフェもあります。
こんな素敵なお屋敷で食事を楽しみながら、能管や笙のミニコンサートを楽しむイベントも。
天と地への捧げもの~いのり~
12月1日(土曜日)
12時受付
12時30分会食
14時演奏(15:30終演予定)
笛:雲龍 笙:田島和枝 (秦家で美しい笙の音をきかせてくれた方ですよ)
限定40名様お食事付き6000円
当日演奏のみ3000円
茶室とかは使われていないのかしら?
書院での茶会はOKでしたよ。
多分小間も立ち入り禁止ではなかったから、使えると思います。
こちらで茶事などいかがでしょう?(その節は呼んでね〜!)