2011年11月27日

こころづくしの茶事

東山の紅葉はこれくらいです。

P1140178

やはり今年はあまりよくありません。
それでも朝夕結構寒くなってきたので、12月頃にはもう少し色づくのでしょうか。
高雄などの高所より、今年は町中の方がきれい、とおっしゃる方もおられます。

せめておべべできれいな錦秋を。

P1140186

って、私が勝手に「錦繍」と名付けているだけの訪問着なんですが。
これ着てさるお宅へ、およばれの茶事に。



亭主側も複数で、それぞれの役割を確認しながらの茶事ですが、内容は省略なし、の本格的な茶事となりました。
客は少人数で理想的、そのなか、不肖ながら正客をつとめさせていただきました。

躙り口をあけると、意表をつく釣り釜。
(千家では釣り釜は3月4月のもの)
それでも初冬のひきしまった冷気の中で、ゆらゆらするのを見るのもまた風情があるものですね。

釣り釜の初炭点前もまた独特で趣があります。

お軸は「一期一会」。


初炭のあとはお楽しみの懐石。

P1140193


向付のそばのツボツボ。
なかには紅白なます。
このツボツボって、初めて招かれた客にのみ、つけるのだそうです。
しらなかった。

ツボツボは茶名をもらうと着物につけることが許される紋でもあります。
(あまり見たことがありませんが)




P1140194

蒸し物。
山芋真薯(しんじょ)。
亭主も数人が交代でつとめられましたが、お料理はご席主のお手作り、こころづくしの懐石であります。

P1140195


焼き物はサワラの柚子庵焼き。
これが絶品でした。
(作り方、きいたので後日作ってみよう)

P1140197

八寸。

海の物、蛸。
山の物、蓮根。

千鳥の盃もこのごろようやく仕組みがわかってきて、なんとかこなすことができました。
そう、この盃のため、車を運転せずに来たのだから、しっかり御酒、いただきました。

今回、だされた懐石を連客そろっていただくのか(蒸し物、小吸い物など)、三々五々いただいてよいのか(進肴など)頭の中で整理がちゃんとできました。

思えばいままでは、茶事にでていてもかなりいいかげんないただき方をしていたのね。
反省。

P1140202

秋の山をおもわせる繊細なきんとんをいただいたあとに中立。


P1140204

後座。
床は軸を巻き上げ、花にかわります。

照り葉はビョウヤナギ、白侘助。
(茶室内はほの暗いので、ちょっと画質は悪いです。)


本日のメインイベント、結構な練り加減の濃茶をたっぷりといただく。

普通、続き薄の事が多いのですが、ここではきっちりと後炭点前もされました。


P1140206

炭のつぎ方は、初炭と鏡面になっていて、大きな胴炭のかわりに輪胴がはいります。
流れた火をかきおこしてふたたび燃え立たせるのはコツがいります。
(やはり、お茶は電熱でなく、炭でしたいもの)

炉からあげた釜肌をたっぷり濡らした茶巾で清めるとき、あがる白い湯気が、寒い季節にはなによりのご馳走になる、と茶人はいいます。

P1140212

全員、点て出しなしで目の前で点てていただいた薄茶をいただき、最後のあいさつとなります。
心づくしの心にのこる良いお茶事でした。

いままで茶事と言えば淡○会の大人数の茶事だったり、お茶の先生の所のお稽古茶事だったりで、本当の意味での茶事にまねかれることはほとんどありませんでした。

京都に越してきてから、こういうお茶事にまねかれる機会がふえました。
ありがたいことです。
京都はあきらかに茶の湯人口が突出していることもありますが、お茶をやっていて地道に築いてきた茶友人脈のおかげです。
お仲間にいれてくださった茶友のみなさまに感謝、です。

P1130904


掃除をして茶室や庭を清め、料理をし、火を熾し、玄関には打ち水、、、
昔の人はこれらをきちんと自分の手で日常におこなっていたはず。
お茶を習って、さらに茶事をして、初めてそれらの「日常のこと」がいかに大切か、再確認いたしました。
日々の生活を大切にすること=茶道の哲学、と、いまのところ思っています。


さて、私も今度は懐石手作り、後炭省略なしのちゃんとした茶事ができるように、がんばります〜。


posted by しぇる at 20:50| Comment(10) | TrackBack(0) | お茶と着物・2 | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
しぇる様
あの釣り釜には驚きました。炭点前も怪しいのに お稽古したことがないのにいきなり本番ですね。ふ〜!
あぜって座掃きを忘れて とても残念でした。これもしたことがなかったのに。
茶事100回ですから まだまだ遠いです。知らない事は山ほどあります。
これからもよろしくお願いします。一緒に勉強をさせて下さい。
Posted by ひいらぎ at 2011年11月27日 21:19
青竹を切ってきて、灰吹、蓋置、箸3種をつくるのも楽しみですね。
灰もすべて取り出して篩い直し、炭も洗って微塵をとり、鯛を3枚におろして昆布じめにして・・・・
関守石のひもを取り替え、手水鉢を洗い、
草履や円座、数寄屋座布団を陰干し・・・・。

当日の朝、畑に出て使う野菜を摘み取ってきて、
庭の花を切り・・・・・

しぇる様の記事を拝見して、なんかまたお茶事がしたくなってきました。

手燭の交換なんかもね。
Posted by 野中の清水 at 2011年11月27日 21:28
素敵なお茶事!うらやましい!

しぇる様の原点、土曜日の錬成茶会ではいろいろな意味で感銘を受けて来ました。
ほんとに良いスタートをされて、今がおありになるのですね[E:confident]
今更なんですが、お稽古大事と思いました。
Posted by ぴお at 2011年11月27日 22:41
ひいらぎ様

ぶっつけ本番で、あれほどできたら十分ですよ〜。
私なら目を白黒させて固まってしまうでしょう。
今回は茶事の流れの理解の総仕上げになりました。
まあ、理解しただけで実践はともないませんが。
ほんまにこれからもともに勉強いたしませう!
Posted by しぇる at 2011年11月28日 22:11
野中の清水様

そのどれもが、しなければ、、と思いつつ実現はむつかしい課題です。
青竹さえ手に入れば、蓋置、灰吹きは作れるのですが、箸はちょっとむずかしいです。
数寄屋座布団を陰干し、、、うわあ、、、恥ずかしくなってきました。
そこまで心入れをしなければならないのですね。
夜咄などはまだ千里も先の話です。
一里からゆるゆる前進していきますゆえ、長い目でみてやってください。
Posted by しぇる at 2011年11月28日 22:15
ぴお様

私も鍊茶にいっておりました。
1年に一度、お茶へかける気持ちを新たにするために原点をみつめないと、というわけで。
その実、私よりもさらに大先輩の昔話をおききするのが楽しみなんですが。

お点前の後ろ側に、一生懸命お掃除する学生会員さんの姿が透けて見えました。
Posted by しぇる at 2011年11月28日 22:19
「初めて招かれたかただけ、つぼつぼ・・・」私、初めて知りました。
で、これはどのようにしていただくのかしら・・・・?
Posted by 花咲おばさん at 2011年12月02日 09:38
花咲おばさん様

いや、ふつ〜にそのまま中のなますをいただきましたよ。
そういえば、数年前、淡交会の茶事に出たときもつぼつぼの由来を聞いたような、、、[E:coldsweats01]
(記憶力がおほほ、、、なので)
Posted by しぇる at 2011年12月02日 21:07
かなり前にネットサーフィンでたまたま見つけたブログでした。
タイトルを覚えていたので久し振りに検索して読んでみたら…。
え?シェルさん?
これはちょっと驚きました。
この記事も茶事の雰囲気が伝わってきます。
素敵なブログですね。
また偶に寄せて頂きます。
Posted by 楽水 at 2011年12月03日 01:51
楽水先生

おほほほ、、、みつかってしまいましたわね。
こちらで細々とブログやってます。
備忘録代わりに。
おはずかしいですが、またおいでくださいませ〜。
Posted by しぇる at 2011年12月03日 21:39
コメントを書く
コチラをクリックしてください

この記事へのトラックバック
×

この広告は180日以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。