とてもうれしい。
自分で茶事ができたことが。
でも今回は、家と茶室を設計してくれたI君のお手伝いなしにはここまでできなかったです、ハイ。
ほんまにありがとう。有能な助っ人に感謝です。
茶室は使われてナンボ、使ってみてナンボですから、是非今後の茶室設計にいかしてくださいませ。
今回、初めてのクセに一人前に茶事のテーマをそこはかとなく、ちりばめてみようと思い立ち、なににしようかな、と。
お正客は裏千家の教授の免状をもっている友人なのですが、彼女に以前頂いたこの京焼茶碗を薄茶に使おうと思って、この三日月みてひらめきました。

そうだ!
月だ。
仲秋の名月は過ぎたとはいえ、まだ来月には豆名月(十三夜)があるではないか。
テーマはあからさまではなく、そこはかとなく、、、が理想。
そしてお客さんに読み取ってもらえればなおうれしい。
さて、茶事のお客様をお迎えする前の水屋は大忙し。

水屋スタンバイOK!

蹲居もOK!

露地もOK!
(この日は結構暑く、水をまいてもすぐ乾いてしまうので、何回も水打ち)

後座で巻き上げる簾もOK!

なんとな〜く苦手でどうしようと思っていた、煙草盆の火入れ、なんとI君、完璧に仕上げてくれているではありませんか。
亭主の立場を忘れて「らっき〜[E:happy02]」。

灰型も(ま、なんとか)OK、、、、[E:coldsweats01]

この秋、最初で最後の単衣でお客さんのご到着を待ちます。

まずは玄関で虫籠から逃げ出した風情の鈴虫がお出迎え。

待合掛けは阿以波さんの京団扇。
十日ころの月に秋の野。

書院飾り、、ではないですが、そっと小谷真三さんの倉敷ガラスも飾ってみました。

初座。
軸は、茶室開きには絶対掛けようと思っていた、茶の道の心の師匠、久松真一の「随所作主」。
随所に主となれば 立つところ皆真なり (臨済録)
座右の銘でもあります。
さて、ここで大失敗。
「どうぞお入りを」を待っていたら、お正客さんに「釜がかかっていませんが、、」と言われました[E:coldsweats02]
下火がうまくつくかに心奪われ、迎え付けの前にぬれ釜をかけるのをすっかり忘れておりました!![E:shock]
でもこれであとはひらきなおれましたわ。
まずは点心(外注)

点心と言うより、懐石フルコースくらいのボリュームがあります。
しかも、、、

蒸し物、向付は別についてきたので、蒸し物の汁を温める必要性が、、、。
こういうとき、狭い水屋だけでは対処できなかったと思うのですが、隣接する多目的スペース(?)の八畳がとってもお役立ち。

初炭もなんとか下火がうまく熾ってくれて無事終了。
小間ですので、念願の座箒も初使用。

香合は秋野、上半分の白っぽいところが月の存在を思わせる虫籠香合。

主菓子はとらやさんの「栗小餅」。
これも満月、、、かな。
縁高をもっていないので、菓子碗に入れてお出ししたら、蓋をあけると栗の香りがふわっとしてよかった、というお言葉。
よかった。でもこれ怪我の功名?
中立のとき釜を上げたら、われながら見事に炭が熾っているので、とてもうれしかったです。
なにしろ一番の懸案でしたから。

これでアツアツの濃茶が練れそうです。
いつも炭をあつかい慣れている方にはお恥ずかしいのですが、なんとかこれで今後も電熱にたよらないお茶ができそう。

後座のおしらせは、ひいらぎ様からお借りした銅鑼で。
銅鑼の音はよいですね。
余韻を楽しみます。

後座では軸は片付け花を飾ります。
じつはこの花器、満月に見立てて。
花は山芍薬の実と薄。

なにかインパクトのある花がほしい、でも花の端境期であまりない、、、と最後までなやんでいたのが花でしたが、ある花屋さんで見て、これだ!と思いました。
春先に咲く、可憐な白い花から想像できないくらいの実でしょ?

点前座。
なんと濃茶も(だまができず)われながら良い煉り加減、むふふ。
いや、お茶(上林の初昔)自身の手柄でしょうか。
続き薄で先ほどの三日月の茶碗、ほどよい華やかさの秋の茶碗をおだししました。
実は写真に取り忘れましたが、お干菓子は亀廣保さんの、すはまのエンドウ豆、打ち物の菊を。
豆=そう、豆名月のおまめさんのイメージで。
とどめは、、、、この蓋置。

うふふ、、、
月に住むのは兎ですものねえ。
I君にも入ってもらって、薄茶席はなごやかに、茶席の由来などもお話ししながら。

なんとか無事に亭主をつとめることができました。
I君の手助けと、なによりよいお客さんに恵まれましたので。
教授のY様、席中でのご指導ありがとうございました。
あ、でも高校の同級生なんで、実は同い年[E:coldsweats01]
遠くからおいでくださった、そらいろつばめ様、
やっと昨年おまねきいただいた茶事のお礼ができたでしょうか。
前社中のなかで一番茶道に熱心で、一番お茶を熱く語れるW様、
今回は2回目(前回はお茶のみ)のご来席になりました。
よいお茶友にめぐまれたことに幸せを感じます。
(あ、今度は是非招待してね。なにげにリクエスト)
ちょっとだけ変な?自信をつけたので、また茶事、どんどん開きますわよ。(たぶん、、、)
それにしても茶事の楽しみは亭主7に客3とはよくいったもの。
あれこれ悩むのも楽しみのうち、と悟ったのでした。
殺伐たる日常のあいまに、こんなふうにみやび・ふりゅうを愛でる世界をもてることはなんと人生を楽しくすることか。

(そらいろつばめ様のみごとな綴帯。お義母様のものだそうです)
お茶事がすんでも、お三方ともお互いに初対面でいらしたのに、話がはずむこと、はずむこと。
これもお茶という共通言語あってのことですね。
記事を読ませていただくことで
とても優雅な心持になれ、炭や新畳の香りが
ほのかに漂ってくるようです・・・
この蓋置きうさぎさんがなぜかとても粋です!
お水屋、完璧!、露地完璧!阿以波さんの京うちわ、素敵・・・・
グングン迫ってくる期待!!
で、「お釜が・・・・」で気分が和らいで・・・(笑)
でも、本当に素敵なお茶事でしたねぇ~
大大、大成功ではありませんか!
素敵なお茶友、心強いお水屋のお手伝い・・・・
その雰囲気を想像し、花咲の頭の中で参加させていただき、暫し、凛とした空気を吸わせていただきました。
初茶事、おめでとうございました[E:sign03]
おめでとうございます。
お気遣い、大変でしたでしょう。
いつも1回は途中で「えっと、さて?」と
言うことがあります。
本当にしぇる様の釜の件のように。
身内でするときはいいのですが、
お茶の先生方をお招きした時は、冷や汗ものです。
でも、いつもそれとなく助け舟を出してくださいます。
お正客さんはそういうもののようです。
やはり、掛物に目が行ってしまいました。
いいですね。字も言葉も。
これからもお茶事を楽しんでくださいね。
なんとかこぎつけました。ありがとうございます。
もうあとはこわいものなしですわ〜(←ちょっと舞い上がっている)
また御帰国時、一服献上いたしますわよ。
兎はヘル様のシンボルですものね。私も一目見て、これは絶対家に連れて帰ろう、と思いました。偶然ですが、この蓋置を納める建水の作者と同じ作者のものだったんですよ。
ありがとうございます〜。[E:happy02]
とってもうれしいです。
でも懐石は略式ですから、まだまだなんですよ。
いつか自分で作れるようになれるかしら?
お釜不在事件は自分でもなんでこんなことに、、、とビックリでした[E:coldsweats01]
いやあ、なかなか茶人への道はとおいですなあ。
次回は是非おいでください。
お茶事、お茶会の巧者の清水様にコメントいただけると恐縮です。
ほんとうはまだまだです。
でもゼロと1の間には無限大のギャップがあるように、一度経験するのとしないのとでは大違い。なんだか一山越えました。
これからも、もっともっと、お茶で楽しみたいですね。
この久松先生の軸、大好きなんです。
豪放な字をよく書かれた先生の字の中では、めずらしく女性的で繊細です。
かなり晩年に近い作かな、と思うのですが。
お招きを受ける経験がほとんどない私は、行きの道中、緊張していましたが、ご蓮客の皆様とお会いしたら、なあるほど、しぇる様のお友達、ホッと安心でした。
未熟な客振りで、ご亭主の趣向をくみ取りきれなかったと思いますが、お許し下さい。
ちょっと緊張して、そしてとにかく楽しくて楽しくて、美味しい一期一会でした。ありがとうございました。
このお茶事は学生時代を京都で過ごされたところから始まっていたのかも?と思うと感無量です。
もう大丈夫…ということで、早くも次なるプランを練っておられるのではと拝察いたしますが[E:wink]
昨年、ご自宅での茶事にお招き頂いたことで強く背中を押されたような気がします。まあ、1年以上かかってしまいましたが。[E:coldsweats01]
思えば京都移住を考えたあたりから、この茶事まで長い道のりでしたわ。
お茶を愛するさまざまな方々との交流はなによりの励みになります。
やっとスタートラインです。今後また精進しなければ。
ご来席、ほんとうにありがとうございました。
ありがとうございます。
ほんとうに心茶会に入っていなければ、京都移住すら考えなかったかもしれません。人生に、特に青春時代には無駄なことは何一つ無いのかもしれません。こういうめぐりあわせに感謝しています。
う〜ん、、、次はいよいよ炉開きですね。
まずは畳を替えることからはじめないと。、、、というわけで文字通りの「炉開き」は来年になるかも、、、、[E:coldsweats01]
文章からもうれしさが滲み出ていますよ
でも色々と欲が出てくるのでしょうね
凄いですね
無事お茶事を終えられ、良かったですね[E:heart04]
又お話聞かせてくださいね[E:happy01]
ひとつひとつが美しいです。
和菓子の会でも、お茶をなさってるだろうなと思われる方の所作ってほんとに美しい。
ああ、あの方のまねをしていただけばいいのねと思うけど、とてもとても[E:coldsweats01]
初茶事おめでとうございます!
私も姪の結婚式の最中 今頃しぇる様は茶事だなあと思っておりました。
また機会があればやって下さいね。茶事100回ですから。
朧月夜かな。
ありがとうございます。
ほんとうにこれは節目にすぎません。
これから(老後に向かって[E:coldsweats01])もっと開花させないとね。
はい、なんとか。
永年の夢をひとつ達成。
また精進しますわ。
そのうち是非お茶会においでください。
思えば帛紗さばきからはじめてウン十年、長いブランクもありましたが、なんとか本来の茶人の目的=茶事の1発目をこなしました。
これがほんとうにやりたかったのよね〜。
(でも実はI君がいなければここまで本式にはできませんでしたわ[E:catface]なので実力はまだまだ)
遠方への御用事、ご苦労様です。
お貸し頂いた銅鑼もちゃんと活躍しました。
打ち方も教わったとおりに。(多分ちゃんと打てたと、、、思う)
次回は炉になってからかな。
水屋でも、客でもどちらでもかまいませんのでその節はまたおいでください。(懐石自作はまだ遠い道のりですが、、、、)
懐石も作れるようになると楽しいですよ。僕の場合は近辺に茶懐石を作れる仕出屋がないので、自分で作ることになりましたが、江戸時代の茶事レシピを参考に、一汁二菜で作った素人懐石が結構好評で、あるものでもてなすことの楽しさ、極意を知った気がします。
最近は懐石は広間で、濃茶は小間で続き薄茶というパターンが多くなりました。小間が向切半板八寸の二畳なので、三人だと窮屈で4時間は難しいからです。でも小間のお茶事はとても魅力的です。
ありがとうございます。
まずは第1歩です。
男性の方で、懐石が手作りできるから茶事が好き、という方は意外と多いようです。あまり肩肘張らずに簡単な点心から始めるのもいいかも、、と思っています。私の場合、日ごろの家庭料理の腕の方もアヤシイのでちょっと問題あり、、なんですが。
江戸時代のレシピで作られたお料理は、また茶席での話題が広がっていいですね。
ところで小間広間を移動するとき、初炭はどうなさっているのでしょう?
どちらにしろ小間での濃茶は、正客から事前の雰囲気で所望があるかがわかりますので、臨機応変に対応しています。後段で広間に戻り薄茶を振舞う場合もありますが、ごく親しい方だけですね。
他流派さんは良く存じませんが、表流は、こうせいああせいとはあまり云いません。宗匠もよく「どっちゃでも・・・」と云われています。ですから結構、私の創意が入っています。参考にはならないかも知れません。
江戸時代の懐石は、表流の同門月刊誌に連載されています。当時の表千家の茶会記と献立をカラー写真で再現してあり、かつ解説付きなのでとても解りやすいのです。
ご丁寧なご返答、ありがとうございました。
やはり小間広間両方に炭の準備が必要なのですね。
小間で炭手前をして、広間に移動するのもなんだかへんだなあと思っていたのです。小間で後炭、というのもいいですね。
考えてみると小間に似つかわしいのは濃茶だけなのかもしれません。それが懐石と薄茶席のあいだに入っている、、、というのが私にはなんとも不思議な茶事の流れです。