2010年01月20日

京の冬の旅〜東福寺

京都は冬が一番いい、と言う人が多いです。

私もそう思いますが、なにせさぶい。

人口に膾炙しないこの季節、観光客をなんとか京都によびよせようと始まった「京の冬の旅〜非公開文化財特別公開」、今年で44回目だそうです。

それに乗せられたわけではありませんが、今年も特別公開寺院を見にさぶ〜い京都へ。

今回は東福寺。


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東福寺といえばまず通天橋ですね。

紅葉の頃はすごい人出でごった返しただろう場所も、今は楓も葉をおとし、見通しがよくなっています。


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これだけの楓があると、紅葉の頃は赤のグラデーションの海、それはそれは圧倒的美しさだろうと思いますが、人出の多さを考えるとつい尻込みしてしまいます。


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ごらんのとおり、観光客の数はまばら。

「花は盛りに月は隈なきをのみ見るものかは」(徒然草)。

こんな冬枯れの景色もまた美しいのにね。これはわび・さびの世界だ、と思いました。


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東福寺塔頭・退耕庵。

秀吉の死後、石田三成らが度々徳川家康討伐の謀議を行ったと伝えられる茶室・作夢軒、四畳半台目があり、また鳥羽伏見の戦いでなくなった長州藩士の菩提所でもあります。

写真撮影禁止で画像はありませんが、書院の真ん中にすわっていると、前方に杉苔にうめつくされた広い庭、後方に枯山水の庭、側方に池泉観賞式庭園と開放的で、宇宙の真ん中に漂っているような感じさえします。


一生懸命つかえつかえながらも解説してくれたボランティア?とおぼしき若いお嬢さん、ありがとう。





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東福寺は25も塔頭をもつ広い広いお寺ですので、移動中、さまざまな景色を楽しめます。

こんな屋根瓦をみるのも楽しいですよ。

これは牡丹かな?そのバックの波形や菊、手前の巴など複雑な意匠。


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こちらは菊のようです。野菊かな?


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この寒い中、すでに咲いているけなげな緋寒桜。


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凍った普門院の蹲居。


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もう一つの特別公開寺院、即宗院へ。


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門の前にあるこの橋、偃月橋(えんげつきょう)を渡ります。

この橋、実は重要文化財、1603年の建築。


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どおりで、こんな虫食い。

でもすごい!400年も昔のものがこうして残っているなんて。


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冬枯れの景色の中に、赤の南天が目に鮮やか。




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こちらで「写真を撮っても良いですか?」と案内をしてくれるボランティアのかたにお聞きすると、

「どうぞ、どうぞ、和尚からとってはだめだとは聞いていませんから。」と。

撮影禁止のお寺が多い中、なんだかうれしいです。



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赤南天と白南天。

ここは島津藩の武将のための菩提所、というゆかりもあって、篤姫が立ち寄られたこともあったり、西郷隆盛が倒幕計画をねった場所でもあるそうです。


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黄千両。

明治維新前後に亡くなった薩摩藩士の名前の刻まれた西郷隆盛自筆の「東征戦亡の碑」がある、とのことで行ってみたのですが、これがまた登山のようなもの。

この即宗院、東福寺のもっとも山際にあるのですが、間口は普通なのに、奥にとんでもなく広い、まさに森、山を有しているのです。

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その登山の途中になぜか無造作に蹲居がいっぱい。

一つでも庭にほしいくらいなのに、こんなにたくさん、どこから集まってきた物なのでしょうか?

造園屋さんができそうです。




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おまけにこの(おそらく)茶臼!(←もちや様から貴重なコメントをいただきました。茶臼ではなく、雑穀用の臼だそうです。)

一つで良いからもってかえらせてくれ〜と、言いたくなるような。

即宗院を出て、重森三玲の有名な市松模様の枯山水がある方丈庭園を拝観しようと思ったのですが、、、、



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タイムアウト。目の前で障子をしめられた!

「まだ4時5分前じゃね〜か?!」、、、と駄々をこねたりせず、素直に諦めたわたくしでした。[E:weep]


posted by しぇる at 01:05| Comment(10) | TrackBack(0) | 京都にて・その2 | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
おそれながら、たぶんそれはふつうのひき臼だと思います。
目をみればさらにはっきりするかと。
これでお茶はひけないことはないですけど・・・。
かつて茶臼は宇治石のものがよかったのですが、天ケ瀬ダムがつくられたため、宇治石は採れなくなりました。
いまだと、御影石とか使ったものが多いでしょうか。
ひとりぶんをひくのにだいたい30分ぐらいかかります。
ただし、このような本当だったら雑穀用ではないのという臼でお茶をひいている地方もいまだ残ってますよ。
(「抹茶」は茶道で使うような覆下栽培の「抹茶」だけではありませんので。)
臼探し隊、失礼しました(笑)。
Posted by もちや at 2010年01月20日 07:25
京都は以前 冬はお人がいなかったのですが 今はバスに乗っても多いのです。先日も道路が混みあって約束の場所に遅れそうになりました。
東福寺は桔梗のときに行ったきりです。しぇる様が行かれた即宗院は行ったことがありません。いつか暖かい日があれば行ってみたいものです。
Posted by ひいらぎ at 2010年01月20日 08:25
不思議に装飾的な屋根瓦と回廊かと思った偃月橋が印象に残りました。出不精の身ではたぶん生涯訪れることのないこんな季節の京都の様子が拝見できて嬉しいです。
Posted by yuchi at 2010年01月20日 18:33
もちや様

実は茶臼かどうか迷って、もちや様につっこまれるかも〜と思っておりました。やっぱり![E:coldsweats01]ご指摘ありがとうございました〜。
もちや様の目で見ると、お茶の木やらいろいろ見落とさず、おもしろく拝見できた物もあるでしょうね。お茶の木、私はいまだ見分けがつきません。
Posted by しぇる at 2010年01月20日 21:30
ひいらぎ様

即宗院は今回冬の旅初公開らしいです。3月までですからまたおこしください。ボランティアの方の熱心な解説つきです。年配の方のお話はおもしろかったですよ。
冬は以前よりは人が確かに増えましたね。観光都市京都としてはありがたいことです。真冬の京都の良さを是非味わって帰ってもらいたいです。
Posted by しぇる at 2010年01月20日 21:40
yuchi様

そうおっしゃらずに、京都は新幹線も止まりますよ〜。東福寺は京都の中ではメジャー級ですので、おこしになる機会もあると思います。
それまではこちらで京都案内を独断と偏見でほそぼそいたしますので見てやって下さいませ。
Posted by しぇる at 2010年01月20日 21:43
「京の冬の旅〜非公開文化財特別公開」ポスターで見るたびに行こうと思うのですが、まだまだ時間があると思っているうちに。。。

しぇるさまのお写真を拝見するたびに、あ、ここも行きたい~と思うのですが、いつでも行けるというのはいいんだか悪いんだか。

相国寺に久しぶりに行ってみようかな。
Posted by 夢風庵 at 2010年01月20日 23:18
夢風庵様

いつでも行ける、と思うと行かないんですよね、人間って。
私も京都に住んでいるときはほとんど観光地とよばれるところはいきませんでしたもの。一度外にでてみて、京都の価値を再認識、今度はせっせと寺巡り、名所巡り、それから町家巡りもしますよ〜[E:happy02]
相国寺もいいですね。承天閣美術館、行こう行こうと思いつつ、まだ行ったことありません。
Posted by しぇる at 2010年01月21日 21:29
私の問屋の修業時代、毎年三、四回は東福寺の方丈で売出しをしていました。
夜は反物の間で就寝、「起床!」のかけ声まで布団の中でした。
その頃は通天橋も無料で人もまばら、東福寺に値打ちがあるなんて思いもしませんでした。
その売出しでは大抵、何千反も売れていました。
今では夢の様な話しです。
Posted by otyukun at 2010年01月21日 22:36
otyukun様

おひさしぶりです。染め帯をお願いしたくて、お店の方、寄せてもらおうと思いつつ、まだ果たせていません。春までにはなんとか、、、[E:coldsweats01]
東福寺で反物が売られていたんですか?想像もつかない!
今でもあれば駆けつけましたのに。
私が学生の頃(30年以上前)はすでに東福寺は紅葉の頃はすごい人出でしたが。
こういうお話をうかがうと、私は京都の歴史のほんの一瞬しかしらないなあ、と思いますわ。
Posted by しぇる at 2010年01月21日 23:02
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