2012年09月27日

富田林・寺内町(じないまち)〜江戸時代の町へGo!

先日の峯風庵さんのある富田林・寺内町は奈良・橿原市の今井町とともに重要伝統的建造物群保存地区に指定されたエリア。

P1000342

今井町よりは狭いものの、その街並みはまけていません。

P1000345

古くは17世紀、江戸初頭からの建物もあるそうですが、今井町と同じく、皆さん、現在でも住んでおられるお家がほとんど。
生きた江戸の街並みなのです。


P1000343

歩いてぐるっとまわって小1時間、タイムスリップした気分で気の向くままに歩くのがおすすめ。

こちらのお家の前の「水」槽は防火用でしょう。
時代劇によくでてくる桶を山積みにしているアレです。

標識の「城之門筋」は町の中央を南北に通る道ですが、建設省の日本の道100選に選ばれています。


P1000337

寺内町の起源はなんと室町時代にもさかのぼるんです。

西本願寺派興正寺の僧・証秀が、1560年に、このあたりの荒芝地を百貫文で購入し、地元の村の協力も得て、芝地の開発、興正寺別院の建立、畑・屋敷・町割等を行い、富田林と名を改めたことに始まるといいます。
P1000353


寺を中心に建設された町=寺内町。





P1000352

右手の立派な建物がその興正寺別院です。



P1000413

寺内町はそのころから町民の自治を行っていたのですが、当時の支配者、本願寺を敵とみなす織田信長とも、本願寺派でありながらうまく折り合って「寺内之儀、不可有別条(じないのぎ、べつじょうあるべからず)」との書状を得ることに成功。



P1000402

今井町が信長と戦って舌を巻かせて自治を勝ち取ったのもすごいですが、正面からぶつからず、したたかに戦略的に自治をかちとった寺内町もすごい。(今の日本の政治家はこれに学んでほしいわ)






P1000350

ではちょっと、建物の意匠ウオッチングを。



P1000351

この複雑な瓦の重層。
一番上は煙出し。

鍾馗さん?もいてはるよね。

P1000449

こちらの瓦も手が込んでいます。

P1000369

お蔵の窓の意匠も手を抜いていませんね。

P1000370

玄関のファサード。
この板はいったい何のため??



P1000364_2

格子の向こうにオリジナルの瓦を飾るお家。
なぐりの格子、出格子、二階の格子、、、、縦の線がとってもリズミカル。



P1000401

モチーフが今井町ではシンボルになっていた駒繋ぎの輪。


P1000411

こちらにも。


P1000409

こちらの全景はこんな感じで、ここは仲村家。
酒造業を営み、幕末期には吉田松陰が20数日滞在したそうですよ。
18世紀後半(1782年~1783年)の築造だそうな。



P1000362

こちらの格子も京都のはんなり格子とちょっと趣が違いますね。


P1000404

こちらは木綿業をいとなんでいた木口家。

京都のばったり床机によく似た跳ね上げ式の板は、商品をならべていた「あげ店」とよばれるもの。


P1000358

掲示板も街並みの雰囲気を壊さぬように。

寺内町ではたくさんのイベントが住民主催でよくおこなわれているようです。

10月13日には後の雛祭りなんて魅力的なイベントも[E:lovely]



P1000338


古い家を、ギャラリーや陶芸教室、カフェ、花屋さんなどに利用しているところもあって、これを見て歩くのも楽しいですよ。

こちらはおいしい、と評判のパン屋さんですが、峯風庵さんからの帰りに寄ったときにはもう売り切れ閉店でした[E:wobbly]

最後に今井町で言えば今西家にあたる、寺内町開闢以来の町の重鎮であった旧杉山家住宅のご紹介。




P1000414

杉山家は江戸時代から明治時代にかけて、この住宅で造り酒屋を営んでおり、江戸時代中期17世紀中頃の建造。
寺内町の中でももっとも古い建築物とされていて、また現存する町家の中でも最古と考えられているそうです。
(重要文化財)

現在では富田林市が買い取り、解体修理工事ののちに一般公開されるようになりました。


P1000418

堂々たる土間です。
P1000417

その一画にはおくどさんが。



P1000424

ここは二条城の座敷?
かと思うくらいのりっぱな大床の間。


P1000425

奥座敷にめんする庭も風情があり、小間の茶室もちゃんとあります。



P1000430

この杉山家、与謝野晶子らとともに活躍した明星派の歌人・石上露子の生家なんだそうですよ。


P1000436

ちょっと住んでみたい。
(掃除はしたくないけれど)



P1000432

庭には見事な萩の垣根。


P1000437

よき秋の1日でした。


posted by しぇる at 23:00| Comment(8) | TrackBack(0) | 奈良さんぽ | 更新情報をチェックする
×

この広告は180日以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。