2012年09月08日

大原の里つれづれ白露のころ〜2012

西行のお友達だった寂然入道の「大原十首」より。

  
 あわれさは かうやと君も思ひ知れ 秋暮れ方の大原の里


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かつては遁世の地だった大原も、いまでは秋ともなれば民族の大移動かとおもうくらいの人出なので、京都バスだとたちっぱなしですごく時間がかかるのです。

でもその観光シーズンの前の今ぐらいだと、左京区からなら車で20分もあれば着くことが判明。

、、、、って、大原も左京区だった!![E:coldsweats01]
(大原の皆様、ゴメンナサイ〜[E:coldsweats02])

まずは野村別れのところにあるこちらで、、、

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ここは紫蘇の葉を栽培するところから漬けるところからご家族でやってらっしゃる辻しば漬本舗さん。

ここの味付柴漬の大ファンなんです。
(大手の○○や××より全然おいしい。)
いつもは通販でとりよせていますが、今日はお店で買えましたっ!

野村別れを少し西に行ったところ、ここに里の駅・大原があります。



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大原の里を守るためには農業活性化が大事、と大原の農家仲間が立ち上げたクラブを核にして設立された農業法人、大原アグリビジネス21が経営。

その中のメインとなる旬菜市場では、その日大原の里の採れたての旬のお野菜を産地直送で買うことができます。


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旬菜市場の入り口。
さすが大原だなあ、、、、[E:coldsweats02]


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野菜には、どれも作った人の写真と名前が添えられ、なかにはきっと大原に移住して新しく農業をはじめたんだろうなあ、と思われるような若夫婦もいて、なんだかほほえましい。



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中にはこんな手作り品のコーナーも。
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大原だけに紫蘇の葉も大量に買えます、しかも驚くほどのお安いお値段で!


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大原のお母さんたちの手作りレストラン、花むらさきでは、やはりこれでしょう。
紫蘇ジュース!




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こちらでのお買い物。

万願寺とうがらし、ミニトマト(炒めたり煮込みに最適なタイプ)、紫蘇ゼリー、それに左の黄色いのはなんとオクラの花なんです。
オクラの花がこんなにでかいとは、、、また食用できるとはしらなんだ。(ゆがいたら、4分の1くらいになって、やっぱり粘るんだなあ)
あと、花むらさきのお弁当。(これお野菜が豊富でとても美味しかった!)


さて、こちらには茶花に使える切り花もあれば、山野草コーナーもあるんです。




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その山野草コーナーに出品してはる大原山草園へも足をのばしてみましょう。

車が離合できないような細い山道を進むと、、、

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おお!?

こんな山の中に侘び数寄の山居が?



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洛中のどこぞの寺、、、といわれてもわからないわね。
同じ敷地内の京都庭園研究所は和庭の設作庭をされているので、そのモデル庭園だったのですね。




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なのであちこちにこんなすごい石の蹲居があったり、


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実際お茶会ができる茶室があったり(中を拝見させてもらいましたが、スサ壁がすごかったわ。茶室回りも数寄づくし)


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渓流を眺められる広いスペースがあったり。





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あ、大原の里はもう紅葉がはじまっているようです。



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山野草コーナーではあれこれ物色したあとで、はじけるまえの実がついた山芍薬の鉢を買いました。
この実ははじけるとすごくインパクトあるのよ。
かれんな白い花からは想像もできないような、、、





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なんと、苔もケースで売ってる!
しかも1ケース1000円ちょっとだって!

這苔、砂苔にいたくひかれつつも、敷くなら春先の方がよい、というアドバイスを園長の辻さんにいただいたので、これはまた来年の課題。


ここまできたら、近くの寂光院へいってみましょう。
(20代のころ来たっきり、ウン十年ぶり)



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寂光院の前に秋海棠の群生を発見。


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自生なのか、どなたかが植えたのが増えたのか。
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秋海棠の花はいいですねえ。
ベゴニアと同じ科だけれど、葉っぱが全然ちがう。







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 露結ぶ庭の萩原霜枯れて籬の菊の枯々に移ろふ色を御覧じても御身の上とや思しけん (大原入)

「平家物語」の最後の舞台はこの大原寂光院。



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建礼門院のジェットコースターのような数奇な人生に思いをはせる。

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紅白のサルスベリに守られた本堂。
ほんとうにこぢんまりとしたお寺でまさに草庵ともいうべきか。


大河ドラマで今はまだ子供の建礼門院(徳子)だけれど、阿波内侍(信西入道の娘)はもうでてきていたかな?

主人公が平清盛なので、大原御幸まではやらないでしょうねえ。
後白河が若すぎるし。(白河法皇の伊東四朗再登板だとぴったりなんだが)

(脇道にそれますが、視聴率低い低いといわれながら、私の周りの人はほとんど楽しみに見ているので、なんで低いのかよくわからない。
入り組んだ階級闘争・人間模様はみていてとても面白いし、画面が汚いといった某知事もいたけれど、私は美術もすごいと思う。十二単のテーマカラーで人物像を象徴させているところなんか。マツケンは好きだし、、、でも山本耕史さんの悪左府が最高だったな。)


えらい脇道にそれました[E:coldsweats01]






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 庭の夏草茂り合ひ青柳糸を乱りつつ池の浮草波に漂ひ錦を曝すかと誤たる  (大原御幸)


恩讐を越えて後白河法皇と建礼門院が対面したという心字池。
それぞれの胸の内に去来するものはなんだったのでしょう。


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当時の面影をのこす寂光院本堂は平成12年、こころない人の放火によって(犯人不明のまま時効)全焼、ご本尊の地蔵菩薩も黒こげになってしまったのです。

現在は作られた当時をしのばせる彩色あざやかな復元された地蔵菩薩がおわします。


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帰り際、入り口の木戸に誇り高い女院の紋が。



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寂光院の手前には、今も大原の里に眠る建礼門院徳子の御陵。





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帰りの道すがら、みつる工芸さんの看板を発見!


みつる工芸さんは柿渋やベンガラ、草木染めの工房なんですが、なかでものれんが有名。

洛中の町家のお店や料亭、ああ、あそこのお店ののれんもみつる工芸さんだったか、と思うくらいあちこちに使われているんです。(冒頭の辻しばさんののれんもそうですよ)

実はあまねさんとこのエステイト信さんののれんがこちらのだったのを、ちらっと覚えていたので行ってみよう!ということに。


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こちらはご家族でやっておられるのですが、お住まいもこんな大原の農家の造りです。
大きなわんちゃんと黒猫ちゃんがいました[E:lovely]

奥の棚に押し込んである布の山は主に麻布、これを手作業で染めて縫製し製品に。





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みつる工芸のみつるさん。

かつて室町や西陣界隈で呉服関係の卸しをされていたそうです。
多分繊維業界の表も裏もご存じでしょう。

「大量生産の時代はもう終わりました。」
のお言葉が印象にのこりました。

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家屋の裏手にある染め工房。
その大量生産の対極をいく手作業をほんのちょっと拝見させていただきました。


色味の違う柿渋や、藍(藍の花もみせてもらった!)、草木染料などが大小さまざまな入れ物に入ってところせましとならんでいました。




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柿渋で染めた麻の反物を干しているところ。
伸子(しんし)張りです。


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それぞれ柿渋、ベンガラ、藍につかったブラシ。
年季がはいっています。



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染色につかう水は大原の山の水。
水道水だとカルキとか抜かないといけないので具合悪く、そこへいくと山の水に恵まれている大原は植物染料染めにはよい場所なのですね。


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模様を描くためのシルクスクリーンも山と重なっていました。
工房の歴史ですね。

私は、家の座敷においてある裁ち板を使ったローテーブル用テーブルランナーをずっとずっと捜していました。
いろいろ試しては、なんか違う、と思っていたのです。
でも、やっとここで希望のものに出会うことができたようです。

こちらでサイズ、色、麻布の種類を指定して、誂えてもらうことにしたんです。
できあがりがとても楽しみ。

さて、大原を旬菜市場で買った野菜の袋をぶら下げつつ歩いて家に帰り着いたとき、かたく閉じていた山芍薬の実、ちょっと割れて中の鮮やかな赤をのぞかせているではありませんか!







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グロテスク、という人もいますが、私は好きなの。
全開するのが楽しみです。


posted by しぇる at 21:40| Comment(16) | TrackBack(0) | 京都めぐり2012 | 更新情報をチェックする
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