2012年08月31日

飯後の茶事にむけて

飯後の茶事とは文字通り、ご飯を食べてからのご案内の茶事のこと。

正午の茶事に懐石がでるのに対して、お菓子と濃茶+薄茶のお茶がメインになります。

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なので「菓子の茶事」とも。

なかでも宗旦が好んだといわれます。

当時、宗旦は罪人(=利休)の孫でありました。
また時の政権に近づきすぎて命を落とすことになった祖父を間近にみていたために、大名に仕えることをかたくなに拒んだので、たいへん経済的に困窮していたといわれます。


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正餐をだすことができなかったかわりに、あくまでお茶をメインにした菓子の茶事をこのみ、それがひいては侘びの茶事とよぶにふさわしいものになったようです。

聞くところによると淡々斎(裏千家先々代、久松真一の心茶会設立に力をかした)も、客人がくると簡単な酒肴を用意して菓子の茶事をよくしたとか。



その形は融通無碍で、濃茶+薄茶意外ににはこれといった決まりがないようです。

基本は吸い物+向付、八寸+千鳥の盃、炭手前、主菓子、中立後は濃茶+続き薄。

懐石類を一切省略も可だし、中立なしでもよいし。


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ふいのお客さまでも、これならそれほどの手間をかけずに、それなりにフォーマルにお茶をだしておもてなしできそう。

私は正午の茶事も好きなんですが(あ、もちろんよばれるほうね)いつも美味しい懐石をたくさんいただいて、お酒もきこしめして、そのあと緊張感を持続するのがむつかしいと思っているのです。


せっかくの、主たるお茶の味がよくわからないようになる気がするんです。

やはり茶事はおいしい濃茶をゆっくり味わいたい。

それには飯後の茶事はうってつけかもしれません。
正座時間も短くてすみますしね。


もちろん、あくまで基本は正午の茶事ですし、経験豊かなご亭主、ご客人にはたいへんなことでもないのでしょうが。

さて、その飯後の茶事を計画しまして準備中。

道具組を少ない手持ちの道具であれこれ考えるのも楽しいし、お菓子をあれこれ選ぶのも楽しいし、、、


でも、、、
なにがたいへんって露地の掃除が一番たいへん。
しかもこの炎天下!







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庭仕事のユニフォーム。
虫さされ防止に長袖のトレーナーに長ズボン。

汗をぼとぼと落としながらの落ち葉拾い、雑草取りは、、、これはなにかのバツゲームかしら。[E:shock]






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蹲居回りお掃除セット。

大学のころ、心茶会ではお茶のクラブという名目でありながらその実、坐禅とお掃除クラブで、とくにお掃除にはそればっかりしていた、という記憶があります。

しかし、禅宗でいうところの作務は重要な修行であり、その作務の第1が掃除であるわけで、これも修行、修行と唱えながらしていると、なんだかいやがる気持ちが半減するような気がします。


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バケツにくんだ水はみるみるうちに熱湯と化す、灼熱の露地掃除でありました。

さて、準備は、、、OK!、、、といいきれないところがすなわち今の自分の修養段階なんです。

でも、茶事は準備も楽しい!



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露地で暑さと格闘したその夜には、そこだけ涼しげな満月。
うちの居間の天井近くの窓は南向きなので、満月が空をわたってゆくのが座りながら眺められますの[E:happy01]
posted by しぇる at 22:22| Comment(10) | TrackBack(0) | お茶と着物3 | 更新情報をチェックする

2012年08月29日

金繕いをしてみた

お気に入りの茶碗を欠いてしまった[E:shock]

そんなに高価なものではないし、普段使いしてはいたのですが、それでもお茶をのんだあとそのままにして貫入に色が入り込むのを楽しみにしていた萩の茶碗なので、かなり悔しい。

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粗忽者ゆえ、茶碗の上に物を落としてこうなってしまった[E:despair]


捨てるにはしのびないし、かといってプロの金継ぎにだすほどのものでなし、、、
ようし、一念発起、自分でやってみようぢゃないの、金繕い。

とはいえ、金繕いは何日も何日も日にちをかけてゆっくり、ゆっくりしないといけないと聞く。

はたしてイラチの私にできるでしょうか?

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とりあえずネットで画材屋さんから購入した本漆の金継ぎセット。


セットの中味は、、、


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ついた余分な漆をおとすガムテレピン(油絵描く時にも使ったな)までついています。
漆はかぶれるから作業用ゴム手もついています。

説明書に従ってまずは米粒を練り練り、漆と混ぜてペースト状のものを作って、欠けたところを埋めます。




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こんな感じ。

これが固まるのを待ちます。

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ところでふつう、接着剤などは乾燥させて固めますよね。
ところが漆は変わった特性をもっていて、湿気によって固まるのです。

なので茶碗は水で湿らせた新聞紙とともにプラケースにいれて、即席湿室をつくりました。


ここで1週間かけて固めます。


1週間後さわってみると固くなっているので、いよいよ純金泥でお化粧を。


固まった漆のうえに生漆を再び塗って、そのうえから筆先にとった金粉をふりかけます。


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ある程度乾いてから余分な金粉をふきとって完成。

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、、、、、、うぷぷぷ、、、ぶさいく、、、、


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欠けたままでは使いようがありませんが、これならまあ、やつれた道具が似合う10月に使えるかも[E:coldsweats01]


しかも、、、
あれだけ注意して手につけぬように気をつけていた漆にかぶれてしまいました。

あれはこわいですね。
遅延性アレルギーというか、しばらく日にちがたってから指の間が突然猛烈にかゆくなり、つぎつぎと水泡ができて手が真っ赤っか!

かさぶたがとれて、一皮むけておさまったのは実に10日くらいたってからでした。

結論。
やっぱり金継ぎはプロにまかそうね。[E:coldsweats01]
posted by しぇる at 22:41| Comment(14) | TrackBack(0) | お茶と着物3 | 更新情報をチェックする

2012年08月27日

晴れの国へ〜路面電車

リスボンですっかり路面電車のとりこになったのですが、よく考えればわがふるさと、岡山にも路面電車あるの。

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走っているのは大通りだし、まわりの町並みは変哲のない地方都市なんだけれど、この路面電車、私が幼稚園から、自転車通学をはじめる中学2年まで、通園、通学でお世話になったたいへんなじみの電車なんです。


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お、すれちがうところ!

なんだかリスボンの電車をみてから、鉄ちゃんならぬ、にわか電ちゃんになった後遺症(?)がまだ残っているようで、こんな見慣れた風景までうれしかったりして。



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今でこそ、味けのない車体ですが、これもかつては木造部分の多いチンチン電車で、切符を切る車掌さんがいて(あの前にぶらさげた車掌カバンと改札鋏は憧れだった)停留所も、幼稚園のころは舗装されていない土の道に木の柱がたっているだけだった。(ああ、十分戦後の子だな[E:coldsweats01])



市電ではなくて、私鉄ながらよくいままで残って活躍している物だと見るたびに感心する。

今はもうない京都の市電が悔やまれる。
(歳はばれるが、京都の市電をリアルタイムで知っている、、、というのは誇りなんです。うふふん[E:heart01]あんまりたいしたもんじゃないけど)




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岡山駅前ではあいかわらず桃太郎が雉と鳩をのせているし。
(問)どれが雉でしょう?

      *   *   *

(答)桃太郎の右肩。
   頭の上と、猿の上はほんものの鳩ですよ〜。




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このわたくしが「クソガキ」だったころ(○○町の問題児トリオの一員だった)よっく遊んだ西川も、いまだに水量豊か。

今回の帰省は、ひ孫の動く姿を見たいひいじじ、ひいばば(私の両親)のためのスカイプ設定が主な目的。
さくさくやって、ミッション完了!
(子供の頃、未来の想像図にかならず出てきていたテレビ電話がこういう形で実現してしまうとは、長生きはするもんじゃ。)

まったく、赤子の力は偉大だね。
ひ孫の成長をみるため、老いた両親はしゃきっと若返ったような気がする。


さて、私は郷里にちなむものを茶事にいつか使いたく、備前焼の花入や烏城彫りのお盆などを物色。
結局備前の花入は、、、良いなと思う物は高くて手が出ず撤退。


かわりに、、、といってはなんですが、倉敷ガラスの小谷真三さんの息子さん、栄次さんのぐい飲みを。









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定番のブルーはもちろんのことですが、数少ない赤もすてきなんです。

底の方はオレンジがかって、横からみるとややかしいだ不均整なところにひかれました。

赤の発色には金goldを使うそうです。
金がどういう化学変化でこんな鮮やかな赤になるのでしょうねえ。
posted by しぇる at 00:29| Comment(16) | TrackBack(0) | いろいろな町散歩 | 更新情報をチェックする
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