2012年06月27日

お釜の話

1年半ほど前の話になります。

以前からたいへんお世話になっている方が、新築なったばかりの当家へお越しになりました。
手に風呂敷包みを携えて。

「茶室を建てたそうだから、これ新築祝いに。茶をたしなんでいた祖父のもっていたものだけれど、何に使うのか自分にはわからないし、お茶をしている人のところにあった方がいいと思って。」


箱には「肩衝筒釜」と書かれているので、ああ、お釜をくださったんだな、となにげに蓋を開けて、蓋裏をひっくりかえして、、、、、思わず蓋を閉め直しました。

大西清右衛門の極めがあって、そこには浄○の名前が、、、、[E:coldsweats02][E:coldsweats02][E:coldsweats02]

寛永年間、今から350年ほど前の釜、、、

これはさすがにただでいただくわけいはいかないでしょう。
その旨を言うと、「え?これ湯をわかすものだったの?うちにあってもしょうがないしなあ、、、」[E:coldsweats02]

で、いただいてしまいました。(胸中→[E:happy02])

地方の旧家のご出身なので、こういうものがころがってお蔵にあっても不思議はありませんが、おじいさま、ごめんなさい。でも大切に大切に使わせていただきます。

長い間使われていなかったので、なかの錆も気になったし、底が漏れたりしないかも気になったので、道具屋さんを通じて大西さんのところへ繕いをお願いしたところ、これは繕うとかえって風情が失われるので、漏りませんからそのままお使い下さい、とのこと。

使うとなるとたいそうだし、見た目古ぼけて「小汚い」(浄○さん、ゴメン!)ので、ながらくお蔵いりしていました。

このたび社中内での茶会があり、お当番にあたったため、出せる釜があれば、、、といわれ、茶道具は使ってナンボだしなあ、と出してみることに。

その前に、とりあえず火にかけてみて大丈夫かどうか家で試してみました。

釜を初めて濡らしてみると、、、、!!


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まあああ、、、、

あの古ぼけて煤けた釜がなんて生き生き。
濡れた鉄肌の美しいこと。

茶事で席入りの時に、ぬれ釜をなぜ見せるのか、理由がわかったような気がしました。
釜は濡れているときが一番美しいのね。


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濡らしてみて初めてひび割れのような筋にも気づく。
これが疵にはならず、かえって景色になっているのには感動しました。

釜底は時代がつけたものか、もともとの意匠だったのか、ざらざら荒れた感じがまた侘びています。

鐶付きは鉦鼓。(仏具:半分に割って左右につけた感じ)

さすが浄○、、、、とひれ伏したのでありました。


さて、その社中内の茶会、灰型係も仰せつかりまして、日ごろの練習の成果を、、、、[E:coldsweats01]



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まあ、こんなもので。
さらに修練が必要ですな。


茶会はつつがなく、お釜がご馳走だったとおっしゃる方もおいでで、とりあえず釜デビュー成功です。

下さった方に、声を大にしてふたたび「ありがと〜[E:happy02]」
また次の世代にも伝えていきますね。


おまけの画像です。

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先日見てきた、紫陽花と半夏生を。


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お菓子は二條若狭屋さんの「螢」。


posted by しぇる at 22:43| Comment(6) | TrackBack(0) | お茶と着物3 | 更新情報をチェックする
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