2012年04月20日

四頭茶会〜建仁寺

あいにくの雨でしたが、4月20日、建仁寺開山の栄西禅師ご生誕の日。
その遺徳をしのぶ四頭茶会(よつがしらのちゃかい)が毎年この日におこなわれます。

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江戸小紋に花兔の帯で。
(ちょっと渋め)

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栄西禅師が中国から持って帰ったものは禅だけでなく、茶の種。
それらを持って帰られたのが建久2年(1191年)。
(その種をあたえられたのが高山寺の明恵上人で、高山寺に日本最古の茶園がある由縁)





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境内には「茶碑」がたてられています。

栄西禅師は今の岡山、吉備津のご出身。
岡山出身の私としては、ちょっと身内みたいでうれしい[E:coldsweats01]
いまでこそ、建仁寺は艶っぽい祗園のどまんなかにありますが、開山当時、このあたりは鴨東、都の東の果てだったそうです。

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四頭茶会は大方丈にて。


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まずは四頭茶礼についてのご説明があります。

禅宗では食事の作法も修行の一つであり、食事の最後の喫茶をとりだしたものだそうで、栄西禅師が中国の禅院で学んだ喫茶法であり、いわゆる茶道以前の茶礼です。
これを一度は見てみたかったのです。

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親切な図解がありますが、4人の主客に、それぞれ8人の相伴客(計36名)がつくというスタイル。



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禅士による焼香。
まずは栄西禅師の頂相(肖像画)へ捧げ、ついで参席者へ。




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まずは菓子のはいった縁高のような折敷、抹茶の粉がはいった天目茶碗を4人の禅士がそれぞれのグループ(4グループ)に配ります。

まあ、その動作のきびきびとしたこと。
さっそうとしたお姿には惚れますわね。






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ちなみにお菓子は打ち菓子と、なんと1立方cmくらいの蒟蒻に醤油をからめたものが椿の葉の上に。

(なぜ蒟蒻なのかは不明。お精進だから?)

ちなみにお茶は辻利の「建久の白」。
(建久2年に日本に来た茶の種にちなみ)



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ついでお湯の入れ物(浄瓶:じんびん)の口に茶筅を差して入室。
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4グループのそれぞれのお正客にはこのようにお湯も片膝をついて注いでくれますが、、、、

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次客以下は立ったまま。



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このような感じ。
けっこうしっかり天目茶碗を支えていないと、茶碗をおとしそうでこわい。

お茶はどちらかといえば表さんのような泡立ち方。
でもお寺さんでみる仏様へのお茶のお供えはこんな感じですね。



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折敷、茶碗を順次ひきあげて終了です。

この広い堂宇で、禅宗らしい厳しさもかいまみせる雰囲気の中でお茶をいただけたことは、記憶に残る経験でしたね。
感動しました。

最初中国から帰った栄西禅師は禅宗の布教を京で禁じられたそうです。

そこで時の鎌倉幕府に庇護をもとめ、源頼家、北条政子の帰依をうけ、ついに京に帰って建仁寺を開山したのが50代のころ。
苦労されたのでしょう。
そのおかげで私たちは茶の恩恵に浴することができるわけですから、敬虔な思いで茶会に参席せねばなりませんね。

なので、というわけではありませんが、感動ついでに方丈屋根吹き替え工事の寄進を(ほんの一口ですが)させていただきました。


さて、この茶会には表さん、お裏さん、煎茶、+点心の副席がありますので、境内にちらばった各塔頭をまわってお茶をいただきます。


そこで、なんと!な〜んと!
やはり四頭茶会においでになった花咲おばさん様とばったり!!

いや〜、こんな事もあるんですね。
京都、狭いわ、、、[E:coldsweats01]



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煎茶席:花月庵家元ご担当の両足院(半夏生で有名な塔頭)。

花月庵流というのは幕末の頃創始の大阪の煎茶の流派だそうです。
たまたまお隣におられた方が東京でこの流派をされている方で、いろいろ興味深い話もお聞きできました。






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煎茶はお道具が小さくてかわいらしいので、つい買いたいな、といつも思うのですが、当分煎茶まで習う暇なしゆえ、断念。

お軸は煎茶道らしく、売茶翁の書。
お菓子は茶の実をかたどった薯蕷。



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煎茶にしてはぬるく、甘みがたっぷり、、、と思ったら、なんとこの日入れていただいたのは玉露だったようです。
まあ、感激。

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裏千家席:霊洞院

こちらは亭主もお運びもすべて男性でした。

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開放的な部屋で廻りの緑を楽しみながらいただくお茶は格別。




お軸が「緑垂烟雨柳」。
雨に洗われた緑がとても美しかった。

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点心席:禅居庵

こちらも非公開の塔頭なので、中へ入れるのは貴重な機会です。

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点心は泉仙さん。
おいしゅうございました。




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表千家席:久昌院

席主は表千家の宗匠、堀内宗完さん。
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こちらのお席もお庭がすばらしい。
雨でよかったかもしれません。緑の美しさがきわだちますもの。


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こちらでいただいたお菓子がまた印象深いものでした。
こなしで巻いた州浜、、、と言った感じでしょうか。
見た目とちがって、あとくちがとても軽くてさわやか。

二條若狭屋さん製、銘を「柳絮(りゅうじょ)」。
(柳の花で、春先綿のようにふわふわ飛んで、北京なんかの風物詩になっている)

お棚が旅卓といわれる、折りたためるコンパクトなもので、奥行きが普通の棚の半分。
表千家の即中斎お好みとか。
初めて拝見しました。
棚の世界も奥深い、、、。

、、、、と各席もまわり終え、ざっと6時間。
これまたとても楽しく、勉強になり、かつまたまた浮き世を忘れる貴重な時間でありました。

ごいっしょいただいた、ひいらぎ様、S様、ありがとうございました。


posted by しぇる at 22:24| Comment(8) | TrackBack(0) | お茶と着物3 | 更新情報をチェックする
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