2012年04月12日

卅春・茶菓花器事〜好日居にて夜会

値千金な春宵、好日居さんの夜会へ。
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いつもは日没閉店なので、こんなふうに灯りのともる好日居を見る機会はそうありません。
灯りがあったかいな。




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杉の束と一枝の桜。

昼間、下京区にあるギャラリー木と根さんで陶展をされている市川 孝さんが、夜、場所を好日居にうつしておこなった「卅春(そうしゅん)茶菓花器事」、一体どんなんなんでしょう。

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「茶事」に準じてまずは桜のうかぶ中国粥をいただきます。

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ちなみにこのお粥を炊いたのはこの大ぶりの土鍋。
もちろん市川さんの作品。
火の通り方がゆるやかで、おいしいお粥やスープができそう。
(ほしい、、、、[E:lovely])

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表の洋間に移動すると、そこは市川さんのお茶室になっていました。

ナズナを花に。

本日の花担当はみたてさん。
市川さんの伊吹山麓のアトリエまでわざわざ行かれて、そのアトリエのまわりに咲く花、草、木をとってきてアレンジ。
好日居中にすてきな花のしつらえが、、、

ちなみに玄関の杉の和リースもみたてさんのお仕事。
(のちほどみたてさんの素敵なお花の写真をたくさんアップしますね)

花器も火にかけられる急須も、茶碗もまな板みたいなお皿も市川さんの作品。




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市川さんの前には作品がずら〜り。
これを使って茶会です。



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でも、なんでいろんなハーブのポットが?


「お好きなリーフを摘んで、カップに入れて下さい。」

オレンジミントを多目に摘んで器に入れると、お湯の沸いたポットがまわってきましたので、これに湯を注ぎます。


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おお〜ハブティー!


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次々出てくる市川作品、および彼のコレクションであるアンティークの器。

普通、陶器展などはたいてい作品が並んでいるだけ、、、なのですが、市川さんの展示はちがいます。


この器はこんな風にお茶を煎れるのにも、花器にするのにも、料理や菓子を盛るのにも、部屋のデコレーションとしても使えますよ、と教えてくれたり、実際に目の前でデモンストレーションしてくれたり、いわばライブのような展示です。




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長いこと使っていると色も艶もかわってくる。
その人仕様になっていく。
持ち主が作品を完成させるんですよ。

、、、、、そう言って熱く器を語る市川さん。



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元はといえば彫刻が専門だったそうです。
今は陶芸だけでなく、金工も木工もお手の物。
この匙は市販のものを自分仕様に作り替えた物だそうですよ。

すごくおしゃれ。
それにあったかい。

李朝白磁に通ずるものがあると思ったら、やはり市川さん、大好きなんですって。
(ちなみに下鴨の川口美術という李朝ものを扱っている古美術のお店で展示会をやって、好日居さんへたどりついたんですって)


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そんな茶会を見守ったのは「雪持草」。
茶花に使われる坐禅草と同じ仲間らしい。

それにしてもかわいい。
これもみたてさんのアレンジ。

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市川さんの茶席のあとは好日居さんの茶席へ。

移動する道にこれもみたてさんのゼンマイ。
市川さんのアトリエ近くに生えていたもの。


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後半まず1席目は「卅影(クサカゲ)ノ席」。




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この、、、大きな片口の魅力的なこと。


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私なら料理を盛ることしか考えつかないけれど、、、、


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摘んだ桜や草の上から抹茶をふるって、、、、ご覧のようにお皿の中に桜や草が咲きました。



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おおっ1

この片口で抹茶をたてるか?![E:coldsweats02]




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卅影席を見守る桜。
苔の下の板も市川さんが流木から作った「器」。



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こんな小さな杯で抹茶をいただくとは、斬新。

お菓子は先日いただきそこねた日菓さんのきんとん、「咲きほこり」。


(日菓さんは女性二人の創作和菓子ユニット)

添えられた黒文字は、文字通り山から切ってきたばかりの黒文字の枝。
先端をみたてさんが削ったもの。

切り口を嗅いでみると、本当に生の黒文字の柑橘系の香りが、、、、
ああ、黒文字ってこういうものだったのね。
目からウロコ。

菓子器はこれも市川作品、縞黒檀。
これけっこう重いのです。





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2席目は中国茶で。


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何煎出しても香りを失わない、つよい中国茶。
茶托はアンティークでこれも市川コレクション。

意図して、ですが、これ椿に見えませんか?

茶托が葉で器の花びらに茶のおしべ。



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二つ目の日菓さんのお菓子。
ねりきりで「花の絨毯」。
ああ、絨毯を丸めているのね[E:wink]
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この席を見守るのは葉蘭と桜。



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焼くとき窯の中で割れて失敗したお皿もこんなユニークな花器として。
パンチで穴をあけた葉っぱの影も穴あきでかわいい。(by みたてさん)

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おまけのお菓子は冬瓜の琥珀糖漬け。

どなたかが、「カンロ飴の味!」とおっしゃっていましたが、まさにそう。
え〜?これが冬瓜?
と思うくらいあとをひくおいしさでした。



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夜もふけてきましたが、市川さんの熱い思いはとまることなく、時間をはるかにオーバーして続きます。


家に帰って、ふと気づきました。(遅いって、、、)


「茶菓花器事」って、4組のコラボを意味していたんだ!

茶・・好日居さんのお茶
菓・・日菓さんの和菓子
花・・みたてさんの花アレンジ
器・・市川さんの器



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この4組の方々が実は今回初顔合わせだったとは信じられない、ハーモニーを見せていただいたんですね。
やはり惹かれ合うもの、同じ感性は出会うべくして、、、というところでしょうか。


こうして人と人がつながっていくことがとってもウラヤマシイ、私でありました。



とてもとても美しくて、それに癒された「茶事」、ひととき浮き世の雑事を忘れることができました。


posted by しぇる at 23:57| Comment(14) | TrackBack(0) | お茶と着物3 | 更新情報をチェックする
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