2012年03月12日

弥生・修二会の茶事

わが家の梅もほころんできました。

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ほのかに香るこの季節に、五名の茶事のお客様をわが家へお招きすることができました。

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一月前の如月の茶事では、気のおけない仲間と交代で亭主をやったりして、かなりブロークンだったのですが、今回はいずれもお茶の道では大先輩にあたるかたばかり。
遠くは関東方面からもおいでくださいました。

若干緊張しつつも、一月前から用意周到に(ほんまか?[E:coldsweats01])準備してきました。

水屋のお手伝いには以前のお社中の先輩が(年は後輩だけど)かけつけてくれました。
ありがたい。

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今回のテーマはずばり「修二会の茶事」。
なので、帯は気持ち「天平華紋」、、、といえなくもない、、、ものにしてみました。





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水屋OK、、、、たぶん。



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待合。
床は清水公照さん(東大寺207,208世別当)の修二会の色紙。
印刷なんですけれど、二月堂までわざわざでかけて入手したもの。

2月27日、本行に先だって、練行衆たちが、お堂を清めて荘厳する日の様子を描いた物です。


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本物の二月堂を飾る糊こぼしの造花は入手が困難ですので、これは中川政七商店でゲットしたもの。


席入り後は必死でしたので、あまり写真はありませんの[E:coldsweats01]

軸はこれも元東大寺管長さんのもの。東大寺の瓦の拓本付。


初炭はこれはお稽古で何回もさせてもらっていますので、つつがなく。
火をうまいことおこせるか、は炉に関する限り、よほど下手につがない限りは大丈夫、という感触です。

香合は東大寺伽藍の礎を模した物。
(裏に天平古経残字)


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点心のお弁当。
今回は御所南のふじ亭さんの仕出し。
こちらはお店でもお昼がいただけます。
おいしかったのですが、次の準備をしなくてはいけないのであまりおちついていただけなかったのが残念。





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自分で懐石まで作れるのは、まだ先のこととなりそうですが、今回、私としては初の挑戦、小吸い物+八寸+千鳥の盃を。


先輩方(=お客様)のご指導をあおぎながら、なんとか千鳥、やりおおせました。
長いことよくわからなかった千鳥もやっとわかった!



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中立の前のお菓子はとらやさんのきんとん。
実は別の銘がついていたのですが、今回「若狭路」と勝手にかえさせていただきました。
とらやさんゴメン。

若狭の国から送られてくる御香水(ごこうずい)の道ということで。



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中立のあとは後座の準備。

お釜は炭をいじらなくてもいいくらい良い松風をたてています。
おいしい濃茶、練れるかしら。


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この水指が今回、ちょっと(ない)智恵をしぼったところ。

名水だてではございません。
真塗り手桶に、榊と自作の御幣をくくりつけ、気持ち二月堂の若狭井からくみあげた御香水のイメージで。

手桶の蓋の扱いも、前もって先生にお聞きして勉強しておきました。
(それまで扱ったことがナイ)




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花器は須恵器残欠。
糊こぼしのイメージの椿と、先日みてきた二月堂お松明からこぼれた焼け杉の枝を。
焦げた杉の香りはとても良いのです。
空気が清浄になるような気がします。

濃茶は5人分の分量がわからず、ちょっとどろっとしすぎたかも。
お服加減はほんとうのところどうだったのでしょう。


あ、ちなみにお茶杓もお松明の竹で作った、一部焦げのあるものを。
東大寺管長さんの銘がついています。

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さて、今回の初挑戦はもう一つ、後炭手前。

今まで続き薄はかずかずやれど、後炭は茶事の中ですることはほとんどなかったのです。
なので、炭斗のセットの仕方まで、え?ほんとうはこうだったの?!と知らなかったことたくさん発覚。
環を火箸にかけないってことは、今度初めて知った!(なんてこった!)


後炭は初炭とちがって、これという決まったやり方はないし、炭の流れ方でいかようにも対処できないといけないので、初炭よりはるかに上級なんですね。

胴炭を火箸で割ろうとしましたが、どっちへ向けても割れず。
これも先輩方のご指導で、輪胴は入れずに炭をつぎました。

流れた炭を見るのはなによりのご馳走、と言っていただけてうれしかったです。
炉の中で赤々と熾っている炭はほんとうに美しいです。



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さあ、気がはるのもここまで。
薄茶は気楽に和やかに。
お点前は水屋お手伝いの先輩にお願いして、私は半東に。

干菓子の盆は練行衆たちが食事に使われる日の丸盆(永仁6年…1298年に作られ、26枚現存する)の縮小写し。

貝寄せは末富さんに注文した物。
土筆は俵屋吉富さん。




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なんとか教科書通りなぞるところまではいけるようになりましたが、課題はまだまだ山積み。

毎回反省点は多々あれど、茶事は楽しい。

そしてこうして茶事にこめた亭主の思いをくんでくださり、一座をシェアしてくださる方々と、ご縁がいただけたのもありがたい。

さて、もう(いつになるか未定ながら)次の茶事の構想を練ろうかしら。


posted by しぇる at 22:40| Comment(20) | TrackBack(0) | お茶と着物3 | 更新情報をチェックする

2012年03月09日

修二会〜お水取り2012

今年も奈良・東大寺、二月堂では修二会の本行がおこなわれています。

(お水取りについて、先月奈良に行った試別火(ころべっか)のころの記事で少し書きましたので、ご興味のある方は御併読くださいませ。昼のあかるいうちの二月堂とも比べられますのよ〜。)

お水取りのお松明はもう十数年前から、毎年欠かさず行っているので、このブログでも毎年くりかえしになりますが、それでも同じ時候に同じ仲間と、こうして行くことができるのはありがたいことだと、感謝しつつ。

たどるコースも毎年だいたい同じ。

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もちいどの商店街の萬々堂通則さんで、上生の「糊こぼし」を調達。
修二会の間、二月堂を飾る椿の造花を模したお菓子で「糊こぼし」と銘をつけられるのは、萬々堂通則さんだけ。


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東大寺開山の良弁さんのお堂に咲く椿も糊こぼし。


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奈良公園の中にあるお宿は青葉茶屋。
かれこれ30年くらい前から実は利用しているのです。



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宿で荷解きしたあとは奈良公園をつっきって二月堂へ。
昨年はほどよく咲いていた片岡梅林ですが、今年はごらんのように、まったくつぼみです。


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この若草山を胸にいだくような、くれなづむ浮雲園地が大好き。


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二月堂到着。
このころはまだそれほど人はいませんが。



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小口塗りの白が美しい二月堂。
奥の方、左端にちらっとみえるのがお松明に先導された練行衆が上堂される登廊。



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そろそろ日も暮れて参りました。

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ご覧のようにこのころになると、立錐の余地もないとはこのことか、と思うほど混み合って参ります。
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登廊から、いよいよ最初のお松明が登ってきます。
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練行衆上堂(お堂に入る)の独特の差懸(さしかけ・履物)の床を高らかにふみならす音も聞こえます。

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それほど信仰心などない私ですが、この火をみると、なんだか敬虔な気持ちになって、おもわず手を合わせてしまいます。

昨年はお松明を見に行って、すぐそのあとでした、あの大震災がおこったのは。

これから、お松明をみるたびに、あの日のことをずっと思い出すのだろうな、と思いました。
合わせる手にも今までとは少しちがう思いも。

天下安穏、五穀成熟、万民豊楽を祈り、十一面観音にひたすら祈願する修二会の間に、あの震災がおこったということで、少なからず衝撃をうけた練行衆もおられると聞きます。



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またこうして今年もお参りできたと、いつもこの時は、なにものかによって「生かされている」と実感する。
ありがたや。
あの震災の後なおのこと、さらにその思いを強くする。


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雨のようにふりそそぐお松明の火の粉をあびて、また1年、無病息災であれと。



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すべての練行衆が上堂されると、初夜の行法の始まり。




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外陣をとりまく局までは、女人でもはいることができるので、そこでしばらくお声明を聞き時を過ごします。
ゆらぐ灯明にてらされたお供えの餅(壇供・だんく)や、糊こぼしの造花、練行衆の影、南天などを垣間見つつ。



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そしてお堂をでると、あれだけ人がいたのがうそのようです。



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お松明の名残のある登廊をおりて、帰路に。


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食堂(じきどう)の前ではもう翌日のお松明の準備が。



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ふりかえり見上げる二月堂。
練行衆の祈りが届きますように。

(真ん中がとぎれてみえるのは、ここに良弁杉というでっかい杉がたっているからなんです)


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練行衆の食事を用意するめったに中が見られない湯屋の戸が開いていましたので、ちょっとのぞき見。

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幻想的な雰囲気の夜の裏参道をとおって帰ります。

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今年もお松明の燃えさしをたくさんいただきました。

お宿ではこちらの名物、二月堂由緒料理を。

すなわち、練行衆たちが召し上がる精進料理をそれに似せたスタイルで。


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よって、膳は練行衆が古くから使っているという「日の丸盆」。



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練行衆は一日1食しか正式の食事をされません。


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なのでご飯もてんこ盛り、、、(かどうか、、?[E:coldsweats01])
このように、しゃもじをたてるのが作法なのです。

修二会、満行まで1週間をきりました。
無事終わりますことを。
posted by しぇる at 21:45| Comment(8) | TrackBack(0) | 奈良さんぽ | 更新情報をチェックする

2012年03月06日

怪我の功名で、、、荒川益次郎商店

その日さる系統の市バスに乗っておりました。

終点は四条烏丸。
四条大宮まではまだ意識があったんですよね、、、、

でも次、気がついたらお客さん誰も乗っていないバスに1人。
運転手さんは積み残しに気づかず(気づいてくれよ〜!、、、いや、おこされてもそれはそれでかっこわるいが、、)バスを回送中。

恥ずかしながら「スミマセン。(不覚にも)乗り過ごしマシタ。」と声をかけるとぎょっとした運転手さん。

[E:coldsweats02] [E:sad] [E:bearing]

その場でおろしてもらいましたが、、、

ここはどこっ?!


見慣れぬ景色。
四条烏丸からいかほどはなれているのでしょうか?

ここはなんでもない風を装って、とにかく歩く。
(東西南北も不明、、、)

と、そのとき、目の前にこの看板が!!

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半襟専門店荒川益次郎商店
(綾小路室町なので、四条烏丸からはそれほどはなれていなかったようです[E:coldsweats01])

半襟は着物のおしゃれのポイントにもなるし、集め出すと楽しいのです。

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ところが呉服店でも、和装小物店でも、ついでにちょっとだけおいている、というところが多い。
だから半襟専門、というのはうれしい。
前々からチェックはしていたのです。
偶然くることができました。怪我の功名、、、ってやつ?

入るなりたくさんのきれいな半襟がいっぱい、しかも見やすくディスプレーされているので、お宝の山の中にはいったようで、ついるんるん♪(これって死語?)

刺繍物、染めの物、地模様の物、、、、色もいろいろ[E:lovely]


半襟は正絹のはそれなりに高いですが、ポリものはお値段もお手頃、メンテナンスも楽なのでいつも愛用しています。
こちらポリの品揃えもいいのです。

で、セレクトしたのはこちら3点。








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桜鼠、柳の裏葉、白。

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白は猫で、柳の裏葉は京野菜シリーズ。
この写真のは九条葱ですが、、、、、

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ちょうど襟を上から見下ろしたときに目に入る位置(襟の内側)に賀茂茄子がみえるんですよ、ちらっと。
この遊び心が半襟遊びの楽しいところですね。


ちなみに中でつながっているのですが、隣接する「さんび堂」には帯締め、帯留め、龍村の生地を使った袋物など、ほしくなるような和装小物もいっぱいですよ。

お着物のおしゃれがお好きな方にはおすすめですよ〜。

はあ、、、バスで乗り過ごしてもたまにはいいことあります。
posted by しぇる at 23:49| Comment(12) | TrackBack(0) | お茶と着物3 | 更新情報をチェックする
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