2012年02月16日

梅香茶会〜at 好日居

黄昏の岡崎、平安神宮の大鳥居。

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冬の黄昏もまたいと美し。

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いつもは日没閉店の好日居さん、
今日はまだ暖かい門灯がともっています。

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好日居さんが急遽おもいつかれた「梅香茶会」に。

ある方のお庭から大きな蝋梅の枝をもらわれたのだそう。
好日居がほんのりあの蝋梅の佳い香りに染まるのを、一人だけで鑑賞するのはもったいないと、急遽お客さんを募ってのお茶会です。


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表の洋間は待合。

お客は梅の花弁の数とおなじ五人。

初対面の方ばかりなのに、実はお互いご近所同士だったんですね。
ジモティな話題でついもりあがる。


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梅の花弁のような5つの茶器。
待合でいただいた「はじまりのひと福」は梅香茶。

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蝋梅をつぼみのままとって乾燥させたものにお湯をそそぐだけなのに、なんとも不思議な味わいが芳香とともに。

これをいただいたあとは、すっかり電灯をおとした奥の間に。

暗い中ならばこそ、嗅覚はとぎすまされ、闇にほのかに漂う蝋梅の香りを楽しむ。

蝋梅の香りは梅よりも少し艶っぽく甘い。


目を閉じて香りを楽しんだあと、少し灯りをともすと、ぽっとうかびあがる見事な蝋梅の枝です。




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この信楽の大壺もいいですねえ。
はじめからここにこうしてあるようで、ぴったりなじんでいます。


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その蝋梅を背に本日の「梅に寄せるお茶・梅占(武威岩茶のひとつ)」をいれてくださる好日居さん。
とても絵になります。
まるでレンブラントかラトゥールか。
所作もとても美しい。


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梅占は茶葉の時は煎茶によく似た香りでしたが、煎れると芳香がたちのぼります。
煎茶に比べるともっと有機的な香りですね。(昔化学で芳香族、ベンゼン環なんて習ったよな~と思いながら、、、)






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テーブルの室礼もさりげなく梅。


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主菓子は老松さんの棹物「東風ふかば」。
北野神社の梅園の梅でできたお菓子です。
(楊枝は東京日本橋・楊枝専門店さるやさんの都々逸つきのもの。梅の袋入り。お江戸ですねえ)


  東風(こち)ふかば におひおこせよ梅の花 あるじなしとて 春な忘れそ  道真公


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お干菓子は梅の和三盆をウグイスの小皿にのせて。

気がつけばお茶は6〜7煎目までいただいています。
それでも失われない香りは中国茶の力強さを思い知らされます。

写真はないのですが、茶会では床の軸にあたるすばらしい絵が飛び入り参加していたのですよ。

近くの美術書専門山崎書店さんがこの会のためにお貸し下さったという琉球紅型染・梅の図。

しずかでとても癒される美しい時間をしばし楽しむ。




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最後に「〆のひと福」。
甘酒をたっぷりのおろし生姜とともに。

これで茶会は果てました。

蝋梅の一枝でこんな茶会ができるなんて。
好日居さんのセンスにはいつも感動してしまいます。
自分の茶会に見習いたいエッセンスが山盛。

ごいっしょしていただいた方々も梅香茶会にぴったりの方々ばかりで、お目にかかれてうれしかったです。
ありがとうございました。

最後に梅香茶会のテーマとして好日居さんが会記に記された新島襄の梅のすがすがしく謙虚な姿を讃えた「寒梅」という漢詩を。


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(写真は好日居のマスコット(?)、以前からいらっしゃる「みちざねさん」と梅)


   庭上一寒梅  笑風雪侵開 
      不争又不力  自占百花魁 
(庭上の一寒梅 笑って風雪を侵して開く 争わずまた力まず 自ずから百花の魁を占む)


posted by しぇる at 00:26| Comment(11) | TrackBack(0) | お茶と着物3 | 更新情報をチェックする

2012年02月13日

如月の茶事〜ISO乙女たち集いて

世間的にはISOJI、だけど心は乙女!の私たち。
いままでグルメミーティングをさんざんひらいたけれど、ここらでちょっと趣向を変えて。

お茶をされている方もおられるのでお茶事などを。

とはいえ、亭主=私の趣味全開、、、でスミマセン。


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玄関では「立春大吉」(鏡文字:左右対称のおめでたい言葉)の札でおでむかえ。




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寒い2月ですが、この日は少し日が当たると春を感じさせる佳き日でございました。

一番の心配は皆様のお膝!
茶事は3〜4時間のセレモニーですので、慣れた私でもかなり足がキツイ。
慣れない方、あるいは足を痛めている方に正座椅子なるものを用意しましたが、お役に立ったかどうか。


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待合から今回のテーマの始まり。
「Around the World茶会」。

趣味の海外旅行で私が集めたもの(ガラクタとも言う)を見立てであれこれ使わせていただきました。
(このテーマはもう1回くらいしたいので、詳細は伏せとくね[E:coldsweats01])

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初座は陰陽五行では「陰」になりますので、すだれをかけて。

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腰掛け待合いでお待ちの皆様。
ちゃんとお着物、フォーマルでおいでくださいました。
その気持ちが亭主にはうれしいものなんです。[E:confident]

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郷里の書道家の軸。

「心与梅花一様清(心と梅花、一様に清し)」


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初炭は花咲おばさん様にお願いしました。

昔取った杵柄とかなんとやら。
後座の濃茶の時、ごうごう釜が煮えついてご名炭でございましたよ。


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さて、皆様お楽しみの懐石。
狭くて暗い小間だと、何を食べているのかよくわからないし、足も苦しいので、ここで隣の広間に移動。


今回も三友居さんの仕出しをお願いしました。P1150166

なかなかお値打ちの仕出し懐石。
蒸し物もちゃんとついてきます。
(ほんとは自分で作れよな〜、、、今はまだとってもそんな余裕は、、、、[E:coldsweats01])


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皆様の笑顔がおいしかったことを証明していますね。
おささもだしましたよ。
八寸だけは自分で用意、、、でも中味はできあいでスミマセン[E:catface]



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懐石のシメの主菓子。
虎屋さんのきんとん、「雪の下萌え」。

中立のあと、後座は「陽」の世界になりますので、腰掛け待合いの皆様に見られながらすだれ巻き上げ。
あせる!あせる![E:coldsweats02]

後入りをしらせる銅鑼も瞬間、打ち方をど忘れしてなんだか変になっちゃいました。あらら〜〜。



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床は、後座で軸から花にかわります。


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今回茶入は大津袋に。

濃茶は、一服正客が飲まれたあと、お服加減を聞くまでは無言です。
このし〜んとした緊張感がいいのです。

いつもはおしゃべりしだしたらとまらない私たちですが、この時は静けさにつきあっていただき、良い時間をすごしました。


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濃茶はわたくし、亭主が。

後炭省略(なにせ足がみんなもう限界、、、、)でぐっと気楽に薄茶席。

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お干菓子は末富さんの梅と蕨。

お亭主はぽん様です。

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ランディ先生のお弟子さん、がんばれ〜!
五服も点ててもらいました。

これで茶事終了です。

楽しんでいただけたかな。
茶事はいつもいうように、「亭主七分に客三分」の楽しみ、というので準備や片付けのたいへんさを差し引いても、亭主はより楽しいのです。自分がけっこう楽しんで、ゴメン。




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今回の反省。

煙草盆の炭が3つとも全滅〜![E:coldsweats02]
寒い時期はもたせるのがむずかしいわね。





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なにわともあれ、お点前はしていただかなかったけれど、すてきなお茶名をお持ちのみゅう様、着物姿初公開のkiremimi様、お膝の痛みをこらえておつきあいくださった夢風庵様、ありがとうございました。

(いくつかの写真は皆様のご厚意によりいただきました!これも感謝!)
posted by しぇる at 23:00| Comment(25) | TrackBack(0) | お茶と着物3 | 更新情報をチェックする

2012年02月09日

如月の茶の湯あれこれ〜大炉・その他

今月は忙しいのですが、2月しかできない大炉のお稽古があるとなれば、少々無理してでも行かないわけには行きません。
なにせ1年に1〜2回しかありませんから。


普通の炉は一尺4寸四方と決まっているのですが、大炉は一尺8寸(一辺が12cmほど長い)、しかも六畳の間で逆勝手という約束。
炉縁は杉の丸太、炉壇はねずみ色。
炉の向こう側に湿灰や炭をおくため、しきりとして大きな雪輪瓦がおかれます。



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テキストからの写真。

発案は玄々斎ですから、比較的新しい創案。

炉の面積が広いだけに空気の通りがよく、その分火力が強いので、極寒の二月ごろに使われます。

以前のお稽古場には大炉は切ってありませんでしたし、そのお稽古ができるというのはなかなか貴重なことなんです。



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(うちのヤブコウジ)

先生方の間では、大炉を切ると大病をするとか、厄がふりかかるとかいわれて、還暦などのめでたいときに切るものだ、という説があります。
なぜそんな説が?
と、思いましたが、火力が強い分、一般家庭では火事をだすおそれがあるので切るべきではない、ということではないかとうちの先生のお説です。

それが納得できるくらい、あっというまに炭が白くなる火の強さ。
たしかに寒い二月にはありがたいあたたかさです。



お点前は普通の逆勝手とほとんどかわらないので、問題ありません。(←意外と逆勝手、得意)

初炭は雪輪瓦のむこうに盛った湿灰をまくところに風情があります。
でも!
なんといっても大炉は後炭!
それをお稽古でさせていただきました。


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これもテキストから。

炭斗のかわりに大きな焙烙(壬生狂言で割るやつの親玉みたいなの)を使います。
炭はあらかじめ雪輪瓦の向こうに盛っておきますが、この盛り方も実際やってみなければわからない。
本だけでの勉強では限界があります。

火箸を使うとき、灰匙を使うとき、それぞれがとりやすいように焙烙をくるくる回すのがなんともよい風情です。

止め炭が輪胴になるのも特徴。

最後に水次にて水を釜にさし、たっぷり濡れた茶巾で釜肌を清めると、ぶわ〜っと湯気があがりました。
我ながらほれぼれする湯気のあがりっぷり![E:lovely]
これよね、これよね、お茶をしていて楽しい瞬間は。

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(庭の梅)


さて、わたくし近々また茶事をします。
やっぱり懐石はまだ自分で作るキャパがないので、外注ですが。

なのであれこれ準備中。

最近骨董市で買った煙草盆に灰吹き(キセルの吸い殻をいれる竹の筒)がなかったので、どうしようかなあと思っていたところ、近所の竹材屋さんで1本100円で竹の筒をゲット!(安!)






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ちょっと長かったのでノコギリでカット。
切り口をサンドペーパーで磨いて、、、


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おお!なかなかよいではないか。

ところが試しに水をいれたところ(灰吹きには少量の水をいれておく)、、、

ぎゃ〜!
だだもれ〜![E:shock]





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なんと裏を見たら虫食い穴が!
道理で安いわけだわ、、、、

まあ、これは粘土か樹脂系の接着剤でふさぐとしよう。
茶事当日でなくて良ヨカッタ、、、、



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というわけで、お茶のことを考えながら(仕事中も、、、[E:coldsweats01])すごせる日々のなんとありがたく幸せなことか。
こんな時間がずっと続くといいのだけれど。


最後に、これ、お茶やってる人なら絶対うける動画のアドレスを残しておきます。

どこかのブログかなにかで見つけたのですが、関東に住む娘に聞くと、関東某ローカルでのみ放映されている隠れた人気番組「戦国鍋TV」の傑作歴史歌のひとつなんだそうです。

たぶん利休七哲
posted by しぇる at 01:31| Comment(12) | TrackBack(0) | お茶と着物3 | 更新情報をチェックする
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