2012年01月09日

嵯峨野〜落柿舎

嵯峨野散策はウン十年ぶりです。

P1020339

嵯峨野と言えば、やはりこれですよね。

かつて嵯峨野はほんとうに野っぱらと田畑だけ、、、だったんですが、ずいぶん整備されました。

洛中は雪がちらつく程度だったんですが、嵯峨野は、、、、


P1020324(滝口寺)

消え残る雪があちこちに、、、、

そのかみには、人里離れた今以上に寂しい場所だったでしょうねえ。


P1020329

そこに庵をむすんだ蕉門十哲の一人、向井去来。



P1020266

落柿舎

P1020267

その由来は、庭に柿の木四十本あり、その柿の実が一夜のうちにほとんどおちてしまい、それを買おうと思っていた商人が困り果てたので、お金を返した、、、ということからだそうです。



P1020268

庵主の在庵をしめす簑笠。

ただしこの落柿舎の建物は後年の再建とか。

ウン十年前に来たときには土壁ももう少し古びていましたが、なんだかちょっときれいになっていました。

P1020291

  十三畳半の落柿舎冬支度

落柿舎11代庵主、工藤芝蘭子の句。


P1020280

裏から見たところ。

居心地良さそうな、こぎれいな部屋です。
トータルで十三畳半なんでしょうか。

ここにすわれば句想もわいてきそうな、、、、

でも夜は真っ暗で寂しい場所だっただろうなあ。
去来は実際は聖護院村(わ〜い、ご近所)に本宅があったので、ずっとここで暮らしていたわけではないようですが。


P1020272

落柿舎のミニチュア。

芭蕉はこの落柿舎をなんどか訪れていたようで、「嵯峨日記」を記したのもここでの滞在中とか。

P1020277
去来の句。

   応々といへど敲くや雪の門
      
      岩鼻やここにもひとり月の客
 (こちらは有名な句ですね)




P1140724

屋根裏は一部のぞくことができて、こんな風になっています。
傘亭を思い出しちゃうわ。


P1140722
P1140723

当時をしのばせる台所。

P1020294

この燭台にほのかにともる灯火を夜見てみたいです。
(ますますうら寂しい感じが良いかも)


P1020283

こちらは落柿舎の裏に建てられた句会所、次庵。


P1020284

一人700円で借りることができ、お茶も用意されているので句会で利用されるようです。

そこで私はひとり句会、、、、いえ、知らずにたまたま利用しただけなんですが、、、[E:coldsweats01]



P1020273

次庵の玄関。

P1020287

警索なのか、靴べらなのか、迷うところ。


P1020286

衝立の絵は芭蕉一門の絵でしょうか。

P1020270

とても居心地の良い部屋で、お茶などいただきながら、お一人様でゆっくりこちらでくつろぎました。


P1020274


おざぶも渋い!


ここには句を投稿できる用紙や、投函する竹筒などもあって、さすがは去来ゆかりの庵です。



P1020297


落柿舎裏には去来の墓なるものがありますが、実は遺髪をおさめているだけで、本当のお墓は真如堂、覚円院にあります。
(ここは非公開寺院なんですが、心茶会のお茶会がなんどかひらかれています)

去来ゆかりのこんな場所ですから、「ひとり句会」であってもなにか一句ひねりださねば、、、、

  冬ざれに 胸に覚悟や 木守柿

P1020289


おそまつでございました。


posted by しぇる at 20:10| Comment(4) | TrackBack(0) | 京都めぐり2012 | 更新情報をチェックする

2012年01月07日

細見美術館〜新洞学区〜三条通〜シメはBar「うえと」

新春早々、さぶいさぶいこの日はみぞれまじりの雪でした。

P1140681
京都会館のそば。
(かすかにふる雪が写っています。)



P1140683
まずは新年早々から開いている岡崎細見美術館へ。

P1140684

この美術館から数mのところにあるのが京漆の老舗、象彦さん。
寛文年間(17世紀)創業の漆器のお店。

明治の財閥三井家は、維新以降衰退していた日本の美術工芸を守るため、積極的にパトロンとしてこれらを庇護。
象彦の蒔絵もそのひとつで、たくさんの豪奢な漆器を三井家におさめてきました。

今回の展示はその三井家旧蔵の蒔絵作品の数々。

古典的なものから現代でも斬新と思える意匠、そして豪華さ、蒔絵の緻密さ、高い技術、、、、蒔絵好きにはたまらないものがあります。
象彦といえば、普段使いのちょっと高級な漆器、、、というイメージをもっていたので、この作品群をみて、認識を新たにいたしました。

なかにはこんなものが、、、、
(いたく気に入ったので)

P1140685

(モノクロのパンフの写真でスミマセン)

これは硯箱なんです。
左の分銅型のが硯で、上の算盤が水差し。
右の蓋の裏には本物の慶長小判などがうめこまれています。
これ、蓋を閉めるとちょうど和綴じの本のようになっていて、「両替(三井家は両替商だった)年代記」と題が。
当時の三井家当主が同様な本を出版した記念にと作ったモノだそうな。


こちらで眼福をいただき、お気に入りのアートキューブショップ(細見美術館のミュージアムグッズですが取り扱い品が多彩で楽しい!)をのぞいて、そのまま二条通りを西へ歩きます。



二条通りから南は新洞学区なんですが、以前からこのあたりにはお寺が多いなあ、、、、と思っていました。


P1140687

それも観光寺院でなくて、中は意外と広い。

P1140688


P1140694


南北に走る道の両脇が端から端まで全部お寺だったりするんです。
P1140686

するとこ〜んな案内板があったりで、文字通り一つの通りの両側全部がお寺の通りもあるんですねえ。

川端〜東大路、二条〜三条、この新洞学区にはなんと55も寺院があるそうです。
びっくり!

江戸時代、宝永の大火(1708)で寺町に集められていた寺院の多くが焼け出され、さらに焼けたご御所再建のために土地をさしだすかわりに鴨東のこのあたりに土地を賜って、集団移動したとか。
なるほど。
日ごろなにげなく歩いている通りにもこんな歴史が隠れているとは、京都はますます油断がなりませんぞ。

この学区にある、新高倉通りや新間之町って、もとは高倉通りにあった、元は間之町にあった、、、ってことだったのね。


しかもこのエリア、意外と楽しいのです。




P1140691

ほらほら、こんなろうじがあって、、、、

P1140692

一種の観光名所となった三上長屋もびっくりの風情のあるろうじでしょ?

P1140695

他にもこんなにそそられるろうじも。
さがせばまだまだあるかも。


P1140697

一度はいってみたいレトロな銭湯、柳湯さん。

そしてとうとう三条通にでました。

P1140698

ここらはね、学生時代には京阪電車の浜大津線が地上を走っていた場所なの。

あのころは、この沿線は赤茶けた煤けたきちゃない家が続くなあ、、、と思っていたのですが、あれこそ町家がずらっと並ぶ壮観だったんですねえ。(当時は町家はごく当たり前に存在していたので、ありがたみもなにもなかった)
もう今ではまた一つ、また一つと町家は消えてゆき、かろうじて虫食いのように残っているだけとなりました。
ここもあと十数年もすれば、すっかり町家は消えてしまうのかもしれません。


P1140701

三条大橋では結構なみぞれ雪に。

つもらないと思っていましたが、P1140704

東山はうっすらと薄化粧していましたよ。

P1140705

これも暮色の東山。

家に帰る前に、ちょっとしたお楽しみ。


P1140748

三条通、白川のほとりに昨年できたばかりの町家Bar、うえとさんへ。

バーですが、女性一人でも全く問題なくはいれる雰囲気なんです。




P1140749

季節のフルーツをつかったカクテル。
この日は大きな金柑。

一口飲んでびっくり。
甘めのリキュールベースかと思いきや、スコッチなんです。
いやあ、こんな組み合わせがあるなんて。
ウイスキー飲んだのひさしぶりだわ。
体もぽかぽかして、ちょっと良い気分♪
もちろん、金柑全部、皮まで完食いたしました。
さわやかでおいし[E:heart01]
posted by しぇる at 20:00| Comment(8) | TrackBack(0) | 京都めぐり2012 | 更新情報をチェックする

2012年01月04日

家族と初釜

よそのお宅の話です。
ご家族がみなさんお茶を嗜まれるので、お正月は毎年家で釜に湯をわかし、家族で濃茶、薄茶を点て合って楽しまれるそうです。

その話を聞いて、いいな〜、、、、とうらやましく思ったのでありました。

だってだって、、、、
わが家は私以外、だ〜れもお茶に興味ナシ!、、、、なんですもの[E:weep]

でも!
せっかく茶室もあるんだし、ここはひとつお家で初釜の習慣を新たにつくるのよ!
と、決心したわたくしであります。

気ののらない他の連中をお菓子で釣って、薄茶なりとも一服。

P1140672

実は炉に火を入れたのはこれがはじめてなんです。
これが本当の炉開き。

種火はヒミツの方法で(?!)楽におこせるようになりましたので、簡単簡単と思っていたら、いやこれがなかなか難物でした。

なにしろ炉の中も灰も冷え切っているので炭が熾っていても、全然湯が煮立ってこないのです。
釜にはあらかじめ沸かしたアツアツのお湯をいれたのですが、いつまでたっても松籟の音が聞こえません。
しかもこの釜、キャパがでかくて、ヤカン一杯でも半分くらいしか入らないのです。

そのうち、気乗りのしない面々の気がかわるかもしれないと、沸かないうちに一席開始することになってしまった、、、。

やはり、実際自分でやると次から次へと問題噴出。
軽々とお茶席をひらかれる方々を深く尊敬。

P1140675

軸は久松真一先生の「龍吟起雲」。
辰年にちなんで。
(普通は龍吟雲起と書かれるのですが、逆にするとより能動的な感じがでますね)

お花はわが家の白侘助を。
香合は安南もどき八角香合。(ベトナムのアンティークです)


P1140673

茶室や水屋であれこれ準備している時間が一番楽しいですね。

P1140670


お菓子はもちろん菱葩餅(通称:花びら餅)。

もともと宮中のおせちの一つだったものを、裏千家11代玄々斎が使うことを許され、千家の初釜のお菓子と言えばこれ(川端道喜の)なんです。
現代ではわれわれもこれにならって、初釜は花びら餅。いろんなお店の花びら餅を使うことができます。

わが家では今年は末富さんのをもとめました。
ここのは味噌餡より、餅部分が多いです。
おいしかった[E:heart01]




P1140671

薄茶なのに、お菓子をだして、さあお点前、と思って襖をあけると連中、もう食べとるやん!
お点前を開始しても、足の痺れが気になるらしくもぞもぞ。
当然お茶の飲み方も知らないので、ぎこちなく変に丁寧にするもんだから、かえって滑稽[E:happy02]

というわけで、イメージとは全然違う初釜の席とあいなりましたが、とりあえずお菓子とお茶は楽しめたもよう。

まあ、そういやそうでもなかったし、来年もやるわよ!
と(家族の迷惑もかえりみず)堅く誓ったのでありました。

まずはちゃんと釜の松籟をタイミングよくおこせるようにならなくては。


一席終わり、片付けに入る前に一人茶室で独座観念、、、というか、自服で濃茶、薄茶を一杯ずつ。
これもなかなか良いものですね。
posted by しぇる at 23:49| Comment(18) | TrackBack(0) | お茶と着物3 | 更新情報をチェックする
×

この広告は180日以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。