2011年10月15日

弘道館・秋の茶事

KBS京都の藤袴プロジェクトはまだ続いているようです。

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野生種の藤袴。
園芸種にくらべるとぐっとワイルド。
昔、京の都ではどこででも見られたそうですが、今や絶滅危惧種なんだそうです。

さて、ここを西に入ると、最近ちょこちょこお邪魔している弘道館

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江戸時代の儒学者・皆川淇園の学問所=弘道館址付近に建てられた江戸後期〜大正時代のお屋敷です。
あやうくマンションになるところを上七軒の有職菓子御調進所 ・老松さんがレスキューされ、建築家や歴史研究者など、京都市もちょびっとかんで維持保存、、、、だけでなく現代の(主に茶の湯文化)学問所にしようという試み。





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この日は年に秋と春、2回おこなわれている弘道館のお茶事に参加しました。


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秋なので、こんな葡萄の付下げで。
(帰りが大雨で泣きましたが、、、)




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正直どれほど本格的なんかな〜と思っていたのですが、もう思った以上のすごさでびっくり。
千鳥の盃も、後炭も省略なし。
しかも懐石がどこかの料亭の出張?と思ったくらいおいしかったのに、なんと若いスタッフさんたちの手作りとは!


出てくる道具も、え?これふつう美術館にあるよね?、、、なものばかりで。

待合いからいきなり定家の古今集切(崇徳院の秋の歌だったような、、、←全然読めない)。
(これも古今伝授をうけていた細川幽斎にちなんだものとか)

腰掛け待合いはあの広いお庭の一画に最近新しくつくらはった本格的な物。





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雨がぱらついてきたので、露地下駄に笠まででてくるんですよ〜[E:happy02]

初座の軸が細川三斎の消息。
中にでてくる「白菊」の文字は、細川家と伊達家が入手をあらそったという伽羅の名前。
(この逸話をもとに森鴎外は『興津弥五右衛門の遺書』を書いたとか)

なんだか細川家がよくでてくるなあ、、、と思っていたら、亭主の老松のご主人によると、三斎の姉がご先祖様に嫁入りされていたんだとか。
まあ、びっくり!
前日行った細川家の至宝展といい、なんだか三斎に縁があるわ。


ご亭主はほんとうによくいろいろなことをご存じで、お話しをうかがうのが楽しかったです。
茶事にいったのに講義まで受けて、得した気分。





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雨ゆえに室内が暗くて、こんな写真しかありませんが、これは進肴(しいざかな)の吹き寄せ。
これがすばらしい。
銀杏、ムカゴ、栗、松葉はゴボウ、イチョウや紅葉の葉っぱは芋。
季節にぴったりですね。(しかもおいしい!)

向付はヒラメのお造りに菊花+泡雪をかけて、「着綿」を表現。

道具組だけでなく、料理でもこんなふうにテーマを表せたら楽しいだろうなあ。
まあ、点心を外注しているようではまだまだその域には到達しそうもありませんが。[E:coldsweats01]
でも懐石も自分で作ってみようかな〜という意欲は(ほんの)ちょびっとわいてきますね、こんな懐石をいただいたら。

まあ、千鳥の盃はせんだろう、、、とたかをくくって予習せずにいったら、きちんとされるんですよ。
おかげで全然できなかった[E:coldsweats02]
ちゃんと勉強しなおそう。


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主菓子は(もちろん)老松製「栗きんとん」。
あれだけお腹いっぱいになったのに、これは別腹。

中立のあとは濃茶+後炭+薄茶。

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釜が車軸釜。
鐶付が鯉で前面に滝の絵が。鯉の滝登りですね。
しかも中置の風炉が板風炉。
炭点前が切り掛け風炉に似ている?


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まあ、あとは宗旦在判の小棗茶入だの、三斎の削った茶杓だの、刷毛目大高麗茶碗だの、鉄斎だの、濱田庄司のだの、、、、もうすごいことになってました。

これを手にとって拝見したり、それでお茶をいただけるのですから、すごいです。
老松さん、古いお家柄でたくさん伝来品をおもちなんでしょうが、それをこうして出していただけるなんて、太っ腹!

それにしても茶事というのはする方にとっても、客にとっても様々な楽しみ方があって、奥が深いものだなあ、という感を新たにしましたね。
そうだ、もっと茶事をするんだ!がんばるぞ!(身の丈にあった道具で)
[E:happy02]

と、大雨にもかかわらず、なぜかハイになって、弘道館を辞したのでありました。


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posted by しぇる at 20:52| Comment(10) | TrackBack(0) | お茶と着物3 | 更新情報をチェックする
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